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社会人 大学院修士課程 教師を続けながら 大学院受験 合格発表

 試験が終わると、当然訪れるのは、合否発表である。昼間は中学校で講師、夕方からは学習塾の講師をしながら考えていたのは、やはり「伸るか反るか」であった。サポートしてくれた人たちに報いたい。自分のことはもちろんだが、やはり、素晴らしい先輩や同僚に成果報告を、いや吉報を届けたかった。

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一昔であれば、ウェブページで合否結果を確認できる。佛教大学もウェブでの確認は可能であるが、最近はQRコードで行える。そしてついにやって来た合格発表の日。中学校での仕事を終えると、ヱビスビールを買い、冷蔵庫にしまった。その日、午後3時。これまでの努力が報われるか、あるいは振り出しに戻るのか。2時55分。あと5分。このわずか一針は実に微妙である。あと5分で救われる、あるいはあと5分あれば助かった、などよくあることであるが、やはり、刻一刻と迫るのだ。2時59分45秒。もはや、神に祈るしか無かった。

断腸の思いでQRコードを開いた。結果は…。

合格!!

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その瞬間、半年、いや何年もの苦労が報われた。意を決して勉強に取り組み、走り続けること6ヶ月。そのことを娘と妻にLINEで報告した。同時にヱビスビールでの祝杯である。不合格ならば、ヤケ酒になっていた。その日の夕食はステーキだった。その日ぐらいはもう何も考えていなかった。ただ、これは夢への第一歩である。浮き足立ってばかりは居られない。そう言い聞かせてその日は深い眠りについた。秋の夜風が気持ちよかったと記憶している。アメリカでの無念の瞬間もひとまずここで拭い取られた。いよいよ明日からは具体的な研究について考えていかなければならない。信念と行動が不可能というドアを開いてゆく。そのことに年齢は関係ない。唯一関係するのは「こころ」である。

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