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社会人 大学院修士課程 教師を続けながら その9 初めての教壇

教員免許を取って初めて赴任したのが母校だったことはとてもラッキーだ。英語科のスタッフの平均年齢は若いけれども皆しっかりしていた。生徒たちも優秀で、言わなくても理解してくれる子が多かったのは新米教師にとってかなり有難い。体育祭や文化祭などの行事が終わると、先輩教師たちはよく呑みに誘ってくれた。当時は職員室の雰囲気も和やかで良かった。管理職の方がよく気を使ってくれていたという事実もある。あるときなんかはこうだ。「先生方、お疲れでしょうからお早くお帰り下さい」

昨今の教育現場では、教師たちは常にストレスとの闘いを強いられている。闘えるうちはまだいいが、人間は皆が強いのでは無い。当然ながら、ふるい落されて精神を病んでいくものも居る。いや、実際に居た。僕の場合、ストレスに対処するのに身に付けたのは、フライフィッシングとそのロッド製作技術、そしてテニスであった。フライフィッシングは自然の中に完全に溶け込む気の利いた哲学的遊びであった。一方、テニスは汗を流し、夢中にさせてくれるスポーツだ。しかも、一対一、あるいは二対二の駆け引きのしあいである。また、テニスに限らず、スポーツの良さはどれもNEXTがあることを教えてくれるのだ。



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