【第16話】 全音符のような夕日が、二人を照らしていた
本村は、朝のホームルームでラップを披露しようと決めた。
鬱々とした毎日を送っていた高校生の頃、救ってくれたのはラップだった。だけど、教師になった時、それは封印した。やっと叶えた夢、同僚や周りからどう思われるか、正直気になったのだ。
もしかしたら、それが高島の言ったことだったのかもしれない。
教師になったから変わってしまったのではなく、二つを両立するのだと夢見ていたことを諦めてしまった時から、少しずつ変わってしまったのかもしれない。
“SCREAM!!” がそれを気づ