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青春コンプレックス

高校の卒業アルバムを久々に見た。
卒業以来見た記憶がない。

弟の卒アルを家族で見ていて、自分のアルバムも見たくなった。
しかし、いざ開こうとすると胸が苦しくなる。
出来るだけ美化して綺麗にしまっていた記憶の実体が蘇ってきたからだ。

友達が全くいなかったわけではない。
いじめられて学校にトラウマがあるわけでもない。自分を周りと比べて、卑下する日々だった。


幼稚園の頃には、すでに劣等感を感じていた。

名前以外は何も覚えていないが、まゆちゃんが好きだった。そのことを同じ組の男の子に打ち明けた。

「でも、まゆちゃんはゆう君のことが好きなんだよ」と言われた。

それはそうだよな、と思った。
悲しみとか、怒りではなく、諦めの感情だったことをはっきりと覚えている。

好きな人に振り向いてもらえる訳がないとその頃から劣等感を抱えていた。

周りと上手く馴染めない。人と上手く話せない。
大人の力で仲間に入れてもらって遊んでいた。
申し訳なかった。自分には幸せな人生は似合わないと今でも思ってしまう。

開いた高校の卒アルは真っ白だ。
わかっていたことだが、誰のコメントも書いていない。クラス写真を直視できない。ぱらぱらとページを捲りすぐに閉じた。

クラスの方々は、輝かしい日々を送っていたりするのだろうか。
もう比較するつもりはない。自分には自分の幸せがあればいい。今はとても素敵な友達もいる。

それでも青春コンプレックスは消えてくれない。
やり直したいと思ってしまう。

石風呂pとNeruさんの歌詞に救われた青春。

そろそろ暖かい目で見つめられるかと思ったが、
まだ心の奥にしまっておかないといけないみたいだった。

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