生成型書籍を開始します。
生成型書籍の開始
(1)ChatGPTの何を感じたのか。
今回の新刊の発行が予定より遅れたのは、ChatGPTの登場によるものです。
この動きの本質は、「静的なコンテンツ社会」から「動的なコンテンツ社会」への移行を明確にすると思いました。
「静的なコンテンツ社会」は研究室や書斎で念入りに設計され組み立てられたコンテンツを複製し、大量流通システムで世界に展開する近代の方法です。ここでは、「量」がすべての価値の基準となります。
しかし、パソコンという商品が、旧来の家電と違うのは、密室で完璧に作られた原型をコピペして大量生産するだけのものではなく、バグが発生するのを前提として出荷し。ユーザーのクレームやフィードバックを受け取りながらバージョンアップしていくものです。こうした生産思想に対して、旧来型の家電開発者たちは怒り「こんな無責任な商品を出荷してよいのか」と叫んだ時代もあるのです。
ChatGPTの革命性は、最初は間違えたり嘘ついたりする人工知能が使い手との対話により、より精度のよい情報を提供してくれることだと思います。更に、そのフィードバックが全世界で共有され、驚くべきスピードで進化していくことです。
(2)時代にもまれたい
こうした時代状況に反応するなら、乙にすまして編集や執筆作業に集中して工業製品のような書籍を生産するわけにはいかない。ライブ感覚で時代と一緒に疾走する書籍を作りたいと思ったわけです。
具体的には、こうです。
◇初版は300部。クラウドファンディングで100人の方から支援していだたいたので、販売可能なのは、200部。
◇初版を出して、読者からのフィードバックを登録システムでまとめていきます。文字の誤植などの指摘も受付ます。
◇本書をネタにした、橘川と友人との対話、読者同士の対話を続けていきます。
◇それらの反応を受け取り、第二版を作ります。同じく300部になります。5月の文学フリマにブースを確保してあるので、そちらでも販売します。
◇その他、販売場所は、以下です。橘川の予定カレンダーを公開してあるので、都合が合えば、橘川から直接、購入も可能です。
メディアが何をしたか?Part2の購入方法は以下になります。
物流についても、いろんな模索を開始した人たちと連携して、新しいモデルを開発していきたい。
(3)定価について
定価は通常の書籍より高くなっています。300部という少ロット印刷なので単価が高くなるということと、今回の販売については、書店を含めて販売者に通常より多めのリターンを用意して、新しい流通を模索したいからです。
通常の書籍は、書店のマージンは22%前後と言われています。取次は一般的には8%と言われていますが、さまざまな協力金などが加わって流通経費は全体で40%近くなります。もちろん売れなければ返品で、出版社には何も入ってきません。
この方式は、単一の商品を大量に販売するのは合理的ですが、小ロットの出版物には、無理な構造です。
橘川の新刊は、定価が2500円ですが、販売者には10冊単位の買い取りで40%のマージンを支払います。1冊1000円ですね。
これを書店、店舗、個人に向けて提案していきます。
沖縄の具志くんが早速手を上げて、10冊購入してくれました。沖縄で橘川の本を読みたい人は、具志くんに連絡をすると持参すると言ってます。この時代に、橘川の本を購入するような人と、おしゃべりしたいと具志くんは言ってます(笑)。
メディアが何をしたか?Part2の卸し仕入れはこちらになります。
こういう手渡し感覚の物流を生成していきたい。
(4)今後
ということで、初版300部から、さまざまな方法を探りながら販売ルートを開発し、300部単位で増刷しながら、内容をマイナーチェンジしていきます。この原稿も増刷用に書き始めました。
1年ぐらいしたら、この動きを終了して、通常の書籍として完成させて、値段も調整して、一般書籍やKindleにするつもりです(笑)
一人ずつの読者からのフィードバックをお待ちしています。
乙にすましてる奴らはほっといて、さっさと先に行こうぜ(笑)
橘川新刊のFAR(トークセッション)を行います。
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