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    最近の記事

    『ドキドキ文芸部!』とは何だったのか

    はじめに この記事は『ドキドキ文芸部!』スペシャルエンディングのネタバレを含む。  大きく分けて二つの解釈について説明する。  確か、4年ほど前にプレイして、最近またプレイする機会があり、非常に多くの発見があったので、『ドキドキ文芸部プラス!』も購入しプレイした。  ちなみに、他の方の考察記事などは一切読んでいない。そのため、二番煎じの可能性も全然ある。 ①メタフィクション的解釈  この①の解釈は、「モニカや文芸部の生徒たちがゲームのキャラクターでしかない」、という考えに基

      • 僕たちは「何者かになれる」のか

         「RE:cycle of the PENGUINDRUM」を劇場へ見に行った。アニメ放送版は一回しか見たことがないし、上手い感想ならほかにいくらでもある。ここでは若者の視点から意見を書いてみたい。 輝かしい未来  宮台真司著「終わりなき日常を生きろ」で、徹底的に述べられていたのは「輝かしい未来」の来ない、日常に支配された未来だった。これは1995年の本である。今ではどうか。  最近ではWeb3.0やメタバース、AIなど、テクノロジー分野で期待が高まっているようである。メ

        • 『アルファヴィル』(1965)とシュルレアリスム

           プールの淵に立つ死刑囚。執行者によって銃殺され、水に沈んでゆく死刑囚。女たちが一斉にプールへと飛び込んでゆく。ナイフを片手に。とどめを刺すように、彼女たちはナイフを死刑囚の体へ突き立ててゆく。それを見て拍手を浴びせる科学者。  死刑囚はみな詩人であり、画家であり、つまりは芸術家であった。彼らは涙を流した、それだけの理由で死刑を宣告された。「当然だわ。彼らは涙を流した」女はただ淡々と語っていた。 僕がこの映画を知るきっかけ  この映画を知ったきっかけは『攻殻機動隊 S.A