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和泉晶裕先生(前国土交通省北海道局長)の講演を聞いてきた

かちまいセミナー2019 atとかちプラザ
インフラがつくる十勝の未来 II 令和元年11月23日
「地域を拓く道路ネットワーク」

かちまいセミナー、和泉晶裕先生の講演に行ってきました。これからの北海道発展の可能性を、先生の実際の体験やデータを使って示して下さり、非常に勉強になりました。

・平成28年の台風10号通過で日勝峠が寸断された。これがきっかけとなり、北海道の高速道路事業が見直され始めている。

近年、北海道では地震、停電、そして台風など、多くの災害に見舞われています。いざという時のために予備を設けておくこと、普段使っている物をさらに強化することは必須です。道路作りは正にそのような事業だと思います。


・道路業界に対する「談合が良くない」という風潮が、「談合でできた道路まで良くない」という話になってしまった。
・事業執行の効率性(談合等)とその事業そのものの必要性は一緒にしてはならない。

何かと批判されがちな談合ですが、「業務執行の効率性」という言い換えができることが目から鱗でした。こういうのも素人には分からない政治の知恵ですよね。イメージだけで語ってはいけないなと思いました。

・北海道の人口減少は全国より10年位先駆けて始まった(1965年ごろから)。
・特に地方部は人口減少が顕著だが札幌は人口が伸びている(人口のダム)。
・基本、地方は県庁所在地に人口が集まっている。
・地方の都市に、中央への要望を直接届けられる権利を持つ“知事代行”を置くと良いと思う。

広い北海道。様々な地域に、たくさんの魅力があります。また人が集まって、にぎやかになってくれたらいいなと願います。そのためには産業誘致が必要だと思うので、公の力が必要ですね。

・かつて大蔵省が、「北海道を分割すると税収だけでは成り立たないから、1つの道(どう)にして国費を投入してやりましょう」と言ったから分割しなかった。ここに弊害があるのではないか。

まぁそれなら、今からでももっともっと国費を投入してほしいですけどね。財務省さんいかがでしょう。分割するにしてもやはりその地区ごとに大きな産業が欲しい。

・北海道の広域分散型地域構造の問題
線で結ばれる施設の整備や維持に負担が大きい。
公だと道路や上下水道。民間だと鉄道、電力、通信。
・北海道の鉄道は1982年から2012年の間に約4割が廃線となった。これはモータリゼーションの進展とリンクしている。
・電力会社はこれからの維持は厳しいのではないか。
・北海道は電気代が高いのでなかなか製造業が根付かない。
・胆振東部地震後のブラックアウトを教訓とし、分散型エネルギーを推進する。

製造業の誘致のために電気代を安くしなければならない、ブラックアウトしないように分散型エネルギーを…。本当に甘えとかじゃなくて、こんなの国の力を借りないととてもできません。令和北海道開発計画とかやりませんかね。投資するの面白いと思うけどなー。

・良い所。全国の平均所得額で、東京や愛知などの都心部以外で北海道の漁業や農業の地域が上位に入っている。これはすごい。
・北海道は日本の食料基地として重要な地域である。

お褒めいただき光栄です。これからも頑張ります///

・観光では、北海道の外国人観光客にはレンタカーに乗ってもらうと札幌以外の地方も回りやすく大滞在日数も伸びている。

できれば(特に外国人)観光客にはそれほど依存したくはないのですが、産業が根付かないなら今後もしばらくは仕方ないのでしょうか。でも私個人としてはここから脱却したいなぁ…。

・北海道は歴史が浅いので一般道の整備が先で、それが平成の初めにようやく完成してきた。高速道路の整備は遅れているがこれからも整備を進める。
・高速道路の懸念はストロー効果など。そこで道の駅やシーニックバイウェイ政策などで魅力を発信していく。
・これからの課題は4車線化、氷雪対策、高速バスの利便性向上など。

このようなインフラ整備はこれからもずっと継続すべき、大切な事業ですね。もう必要ないとか言ってる人もいるみたいですが…信じられません。

潤沢な予算をかけて、人を育て、技術を磨き、良い道具や機械を使い、強くてたくましい北海道を作ってほしいと思います。

・防災の面では、自助共助公助は大事だけど、やはりハード面の整備が大事である。
・自動運転車導入、過疎地の観光、物流の工夫も行っていきます。

ぜひよろしくお願いします。

・最後に。50年後、北海道は今よりも、さらに良い地域になっているはずです。

前向きになれるお話を聞かせて下さりありがとうございました。これからも北海道のために、力をお貸し下さい!

#和泉晶裕 #北海道 #インフラ #道路