自己実現と宗教

自己実現と宗教。
凄く近い存在だと思うんです。

わたくしも自己実現を目指して日々、精進しています。
精進という言葉自体が宗教から生まれた言葉だと思うのですが、
科学的に考えても宗教が行っている日々の活動ってかなり
効果的なんですよね。

例えば瞑想。これが非常にわかりやすい。
脳の前頭葉を活発化させる働きがあります。
前頭葉が活発化すると、自己抑制能力が高まります。
また、計画性が高まることも脳科学の研究でわかっていますし
我慢強くなります。

欲求段階説および自己実論で有名なA・マズロー博士も「人間性の心理学」
という本で

「人が成長を望むとき、そこには少なからず多少なりともストレスが生じ、それに耐えうる性質を持っているかがその人の成長を左右し、そして自己実現までおも左右するのである」

という旨の言葉を残しています。
つまり、成長というものはある程度のストレス耐性がなければ実現しないのです。
このストレス耐性を生理学的に分解して考えれば一つは

①セロトニン神経
②セロトニン(ホルモンとしての)
③前頭葉
④マインドセット

などが挙げられます。
セロトニン神経については脳科学辞典に詳しく書いてあるのでそちらをご参照ください。

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このセトロニン神経が衰弱すると確実にストレス耐性が弱まります。
うつ病患者の方のセロトニン神経も健常者に比べて明らかに弱っていることがわかっています。
出典元を失念してしまったのですが、NYで行った調査によると自殺者の脳を調べたところ、このセロトニン神経がボロボロだった、との記事も拝見したことがあります。
このセロトニン神経は実は瞑想で活性化することがわかっています。
手短に結論付けますと、

自己実現を達成する過程での成長において発生するストレスに耐えうるにはストレス耐性を強める瞑想は非常に有効である

ということなのです。
また②に挙げたセロトニンにつきましても、日本人においては肉は食べないほうがセロトニンの産生量は高まると考えれています。
これはエンテロタイプと呼ばれる腸内細菌叢のタイプがそうさせています。

つまり、毎日瞑想をして肉を食べない生活をしているとストレス耐性が非常に強くなる可能性が高いのです。

でもそれってほぼ宗教じゃね?
って思ってんです。でも逆に宗教的な行いが自己実現においても有効であるとういのはただの偶然ではないと思うのです。
「神に近づきたい」という思いは自己超越に分類される類の欲求とも考えられます。(A・マズロー博士が後年研究していた欲求です)
その自己を超越するための方法が瞑想であったり様々な宗教的行いであったとするならばそれが自己実現において有効であるのも頷けます。

というのも自分自身が日々、瞑想をして、肉もほぼ食べずに生活していて

「なんか仏教っぽいな」

って思ったんですよね。笑
うちは武家の家系でどちらかというと儒教派なんですがでも、普段の仏教的だな~と。
でも「仏に近い存在になりたい」という自己実現的欲求が瞑想であったり精進料理に代表される肉を食べない文化を作り出したと思うと非常に感慨深いものがあります。

特に昔の仏教徒の方々は皆さん、エリート中のエリートであったと聞いています。すなわち天才集団ですよね。
(今で言うマッキンゼーとかグーグルとかそういう感じ?)
その彼らが仏教という文化を作り、それが科学的に考えても正しいアプローチであったという事実はものすごい事だと思うのです。

補足として、禁欲的な生き方もまた前頭葉を刺激して活性化させます。
まぁ暖色があったともされているので禁欲的であったかわかりませんが
女人禁制であったのも、自己実現的に考えれば正しい方法であったと思われます。

日本ではどうしてもオウムの一件依頼、宗教に対する風当たりは冷たいものですが、科学的に分析すると面白いものがたくさんあります。
その中には我々一般人の生活にも役立つ教えがたくさんあるので
まぁ仏教でなくとも禅の本なんかは読みやすくて面白いので是非読んでみてください。この本なんかはオススメです。

あと言うまでもなく、瞑想は本当におすすめです。
7つの習慣の1章的に言えば「刺激と反応の間にはスペースがある」という
この刺激と反応の間の「スペース」を生み出すために瞑想は本当に有効です。

この「抑制機能と前頭葉」というシンポジウムで発表された論文内にも

「下前頭回(前頭葉)の後方領域が反応抑制に関与することが明らかとなっている」

ということが書かれています。
瞑想によって前頭葉が活性化することは反射反応(反射的無思考)に対して抑制的に働きかけ、教育や洗脳によって刷り込まれた反応から抜け出すもっとも効果的な方法なのです。
これは認知療法でも取り入れられている手法です。
瞑想によって自己だと思っている反射的思考に対する認知時間を長くすることで「気づく」時間を生み出すのです。
※皆さん、一応言っておきますが思考そのものは自分ではありませんからね。ここ、特にお気をつけください。

人は日々同じことを繰り返しています。
自己実現を達成するためにはまず、この同じこと、つまり毎回繰り返される条件づけられた同じような無思考的な反射反応の繰り返しから抜け出さなければ自己実現は達成出来ません。
これについてナポレオン・ヒル博士はその著書「悪魔を出し抜け」の中で
「ヒプノティック・リズム」と名付け、紹介しています。
※真実に目覚めたいと思う人にはオススメの本です。
このヒプノティク・リズムに一度取り込まれるとその人はその後二度と主体的な生き方は出来ず、ただただ流されるだけの人間になる、と。
言い換えれば、自分自身の反射的反応でしか生きられなくなった人はそのあとも社会から強制される習慣や考え方に対して抵抗が出来ず、そのとおりに反応することでしか生きていけなくなる、ということなのです。

私は思うのですが、社会というものは非常に洗脳的です。
今の日本も非常に洗脳的な社会です。その社会をよくよく観察してみると実際に我々の前頭葉を弱らせるものばかりを我々に植え付けようとしているのです。
我慢や忍耐よりもストレスを発散しよう!というメッセージのほうが圧倒的に多く、酒やお菓子、簡単に自分を満たせるもので溢れかえっています。

そういったインスタントな欲求充足を促し、我々個々人が考える力を奪おうとする社会に対峙する上でも、本当の意味での考える力を取り戻すためにも瞑想は非常に重要です。
7つの習慣にある「主体的な生き方」をするためにも非常に効果的です。

とまぁ長くなり、蛇行しましたが、とかく瞑想はどんな理由があるにせよ大事だよっていうお話です。
これを読んで少しでも瞑想に興味が湧いたら、是非試してみてください。
瞑想に近いところで言えば内観もオススメです。

いろんな方法があるので、是非色々試してみてください!

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