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MESON SPATIAL MAGAZINE

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MESONのメンバーがSpatial Computingに関する記事を書くマガジン
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#拡張現実

体験・サービスのコンセプトのつくり方

MESONは体験拡張企業として、様々な企業とARを使ったサービスや体験をつくっています。 そして、その体験づくりのプロセスの中でまずやることが、コンセプトづくり。 これが最終のサービスのクオリティや方向性を大きく左右します。 コンセプトづくりは、すごく感覚的な部分もあるので捉えどころがないのですが、自分自身がどういった思考プロセスや感覚でコンセプトを考えているかをシェアします。 MESON社内メンバーのコンセプトメイキング能力が上がったり、こうしたプロセスでサービスをつ

XR/メタバースにおけるサービスデザインの7つの鉄則 ~事例GIFとステップアップガイド付き~

MESONというXRスタートアップを経営してきた中で、過去にXR/メタバース領域でいくつものサービスや体験を作ってきました。 そのなかで、XR/メタバース領域のサービスをデザインする上で重要な鉄則が見えてきたので、この記事では特に重要なXR/メタバースサービスデザインの7つの鉄則について、Gifなどで豊富に実例をお見せしながら解説していきたいと思います。 1. ユーザーの既存知識・経験に寄り添う一つ目の鉄則として、ユーザーの既存知識・経験に寄り添うことが非常に大事だと思っ

ARの本質的な4つの意義

ARサービスを作る中で、AR技術を使う必然性があるサービスになるようにARの本質的な価値は何かを先にしっかりと理解しておく必要ある。 現時点での自分の整理としては、以下の4つがARの本質的な意義だと思っている。 Everything is Screenスクリーン制約からの開放、全てがスクリーンに。 今までスマホやPCなどの四角い小さな窓に閉ざされていたスクリーンが無限の広がりとレスポンシブ性を持つ。 ユーザーは好きなだけウィンドウやアプリケーションを空間に表示すること

AR時代のコマース論 | ARとコマースはなぜ相性が良いか? ARでコマースはどう変容するか?

先日、MESON主催のARイベント「ARISE」の「Augmented Commerce Session」でARがコマースをどう変容させるかについて話した内容をnoteでもシェアします。 ToCのAR市場は「コマース」「コミュニケーション」「ゲーム」の3つが大本命だと思っているのですが、その一角をなす市場について何故ARが相性が良いかや、将来ARによってどう変容していくかについて話しました。 Q. なぜいまコマースの領域でARが求められているのか?リアル店舗は体験を、EC

【Member’s Story】安定を捨て、スタートアップMESONの1号社員に。生粋の「3Dフリーク」伊藤 淳のキャリアパス

こんにちは! MESONで広報&ライターを担当する小林香織です。 連載企画【Member’s Story】では、MESONメンバーのキャリアストーリーをインタビュー形式でご紹介します。今回登場するのは、MESONが創業してから第1号社員として入社した伊藤 淳。 オタクと呼べるほど3D制作に没頭し、VRの取り組みを経て、現在はMESONでPPD(Producer/Planner/Director)を務める彼が、MESONへの入社を決意した理由、MESONで叶えたいことを語り

ARスタートアップMESONが「受託」という言葉を一切使わない理由。

MESONは外部の企業とパートナーシップを結んで、様々なARサービスを作っている。 過去にはARファッションショーや、AR Cloudを使った都市計画サービスを作っていて、世界最大のARアワードでファイナリストに選ばれた。 SnapchatやMagicLeapなどと並んでの選出で、過去10年でソフトウェア領域では日本から初だ。 そうした事業をやっていると外部の人に話すと、「ああ、受託事業を営まれているんですね」と言われることも多いのだが、その度に「受託ではなくクリエイテ

第3のデジタルフロンティア | Mirror WorldとSpatial Computingの時代

PC・スマホによるイノベーションが数年前から落ち着き、多くの人がテクノロジーにおける次のフロンティアはどこなのかを探している。 個人的にも数年前は毎日新しくリリースされるアプリやWEBサービスにワクワクさせられていたが、最近は驚くようなサービスに出会う機会はめっきり減ってしまった。 結論から言ってしまうと、PC・スマホの次としてのデジタル・フロンティアは、プラットフォームとしてのMirror World、インターフェイスとしてのSpacial Computingだ。(※1

【Member’s Story】日本をもう一度、尊敬される国へ。MESON代表・梶谷健人が「AR」で世界に挑む理由

こんにちは! MESONで広報&ライターを担当する小林香織です。 今回から始まった【Member’s Story】では、MESONメンバーのキャリアストーリーをインタビュー形式でご紹介します。第一回目は、MESON創業者である梶谷健人が登場。 「世界で戦える会社を作りたい」。そんな野望を持つ梶谷が、これまでどんな道を歩み、なぜARにフォーカスすることを選んだのか。これまで語られてこなかったエピソードも盛り込んで、お届けします。 〜梶谷健人プロフィール〜 東京大学卒。日本

ARにおけるサービスデザインプロセス完全解説

自分たちMESONは、AR時代のユースケースとUXをつくる会社として様々なARサービスを作っているのですが、その中でARサービスデザインのプロセスやメソッドに関する知見がかなり溜まってきたので、現時点でのARサービスデザインに関する知見を一気にシェアしたいと思います。 ちなみにMESONが主に制作した2つのサービスはAWEという世界最大のARカンファレンスのアワードでSnapchatやMagicLeapなどと並んでソフトウェア領域では日本で初めてファイナリストに選ばれていた

4つのキーワードから考えるARサービスのデザイン

ARサービスのデザインには、まだ確立された理論や正解がありません。 なので私達MESONでは、ARサービスを日々作る中で自分たち自身がその理論を作り上げるべく議論を重ねています。 まだ体系化された理論には至らないのですが、キーワードレベルではいくつか重要な概念が見つかってきたので今日はその中でも以下の4つを紹介します。 【ARサービスのデザインにおける4つのキーワード】 1. 視界と環境のデザイン 2. 建築 3. 操作インターフェイス 4. 余白と見立て 1. 視界

MESONチームとしてEastgate HACKATHONに優勝し、好きな海外ハッカソンに参加できることになりました

こんにちは。株式会社MESONの伊藤です。 先日開催された EastGate HACKATHON にMESONメンバー7人で参加して、見事「EG AWARD」の優勝を勝ち取ることができました! AR/VRのプロダクトでハッカソンに出ているケースはまだあまり多くないと思うので、この記事を通してAR/VRでハッカソンに挑むチームが増えたら嬉しいなと思い、記事を書いてみようと思います。 EastGate HACKATHONとは 世界に挑戦する日本のエンジニアを増やすためのH

気持ちの良いARのUXとは? | スマホARのUXを格段に向上させるための4つのTips

先日、GoogleがスマホARを開発する上で留意すべきポイントを実際にARで体験できるアプリ「ARCore Elements」をリリースしました。 このアプリはARCoreでの開発を想定したものではありますが、実際にプレイしてみるとARCoreでのアプリに限らず、スマホAR全般で役に立つTipsを得ることができました。 今回はそんなARCore Elementsを実際に触ってみて、これからスマホARを開発する人が特に意識すべきだと感じたUI・インタラクションのポイントをま

2018年のARニュースをもっと振り返る/勝手にAR忘年会番外編【7~12月編】

12月8日にAR三兄弟が主催する10回目のAR忘年会にて登壇させていただき、ARニュースをAR三兄弟と振り返りました。 登壇の際には僕とAR三兄弟がARにまつわる各月ごとのニュースを持ち寄って紙芝居形式で振り返りました。紙芝居の中にはARマーカーが印字されていて、そのマーカーからARで動画が流れてくるといういかにもAR忘年会らしい演出も仕込まれていました AR忘年会では時間などの兼ね合いもあり、各月ごとに1つずつのニュースしか振り返れなかったのですが、自分がAR忘年会でお

2018年のARニュースをもっと振り返る/勝手にAR忘年会番外編【1〜6月】

先々週の土曜日、AR三兄弟が主催する10回目のAR忘年会にて登壇させていただき、ARニュースをAR三兄弟と振り返りました。 ちょうど1ヶ月前くらいにAR三兄弟の長男、川田十夢さんから登壇依頼をいただいて、ARに携わる身としてとても嬉しくて1ヶ月前から楽しみにしてました! 登壇の際には僕とAR三兄弟がARにまつわる各月ごとのニュースを持ち寄って紙芝居形式で振り返りました。紙芝居の中にはARマーカーが印字されていて、そのマーカーからARで動画が流れてくるといういかにもAR忘年