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⑳マガジン原作大賞に向けて、第一話を分析してみた ~累~

あらすじ

母は美しかった。伝説の女優だった。

小学5年生のふちかさねは、容姿の醜さを理由にいじめを受けていた。
いじめの一環で、累は演劇「シンデレラ」の主役に推薦される。
伝説の女優の娘。そのプライドが累を動かし主役を受ける。
主役を与えられた累だが、練習は仲間はずハブられ、
一人で練習を続ける。

夢の中で累は観客からひどい罵声を投げられる
そこに母が現れる
”だから言ったでしょう 口紅をつかいなさい”
夢から覚めると、その手には母の『赤い口紅』があった。

本番。累は舞台袖の人までも見入る演技をする。
いじめの主犯だった西沢イチカはそれが面白くなく、
根回しをして、累を舞台から下ろす。
そんなイチカを見て累は思う。
”私の顔では 母の娘であると証明することすらできない”
”イチカちゃん その唇からどんなに汚い言葉がこぼれようと”
”可愛らしい顔の均整は崩れない ほしい その顔がほしい”
~~口紅をぬって あなたのほしいものに くちずけを~~
それを行うと、累の顔とイチカの顔が入れ替わっていた。

累はイチカの顔でシンデレラを演じきる。
みんなから称賛を受け、そのよろこびを知る。
演劇後、累は誰もいない屋上でイチカと話をする。
その際にイチカは不慮の事故で死んでしまう。
魔法を手に入れた累は、母と同じ道を歩むことを決意する。

主題

「醜いわたし」を捨てて「美しい誰か」になる

パンチライン

女優 × 入れ替わりサスペンスホラー

構成(第1話と第2話をあわせて)

第一幕:P01~16 容姿とイジメ
第二幕:P17~33 本番と才能
    P34~49 口紅と称賛
第三幕:P50~66 事故と決意

注目ポイント

とても、とても。
面白かったです。
主人公の累は生きてますよね。
もうね。スキ。

それはさておき

注目ポイントは2点です。
①構成力と②自分の言葉

①構成力
 構成の基本を自分のものに落とし込む

お気づきでしょうか。
構成がキレイに4等分されているんです。
そして各区切りに目を引くようなことが
ちゃんと起こっている。
構成を自分のものにしている感じがします。
強い。

②自分の言葉
 落ちている言葉に逃げない
 自分の言葉を探して踏ん張る

”その唇からどんなに汚い言葉がこぼれようと”
”可愛らしい顔の均整は崩れない”
この言葉のエグみ、すごいです。
その辺に落ちている誰かの言葉、ではなく
正真正銘、累という人物から出た言葉、だと感じました。

結論 めっちゃよかった

次へ:㉑化物事変
次へ:⑪~⑳まとめ

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#週刊少年マガジン原作大賞にむけて、色々な漫画の第1話を分析しました。漫画原作を初めて書く方や、絵には自信があるけれども、シナリオはちょっと、という方にオススメです。

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