見出し画像

スイスに行ってきた(第2夜)2024.3

劉慈欣の三体が実写でNETFLIXに出ましたね。
実写化が特に嫌いなわけではないですが、登場人物に中国人が少なすぎませんか、、
小説読みながら膨らませていたイメージとは隔たりが大きめなのです。
羅輯がアフリカ系とかだったら嫌んなっちゃいそう。

この前のOrsterurlaub(イースター)にスイスに行った話です。
今回は1日中歩き回っています。
「良かったなースイス」と思い返すときはこの日に見た風景が
大半を占めるでしょう。
↓今回も音楽載っけてるのでお供にどうぞ↓



グリンデルバルド

お早うございます。7時ぐらいに目が覚めまして、朝食を食べました。
テーブルにはお花も添えてあるというヨーロッパぶり。
バイキングでパン、チーズ、ハム、ジャムが良い具合に揃ってます。
そして窓からのこの景色!曇りですが胸が高鳴ります。

そしてどれも味が濃くて最高、ここぞとばかりに取りまくり、食いきれないかもと思いながら完食。
他のお客さんもぞろぞろ起きてきてテーブルに着きますが、どうやらお一人様は僕だけ。そりゃあこんな良い所なら誰かと来たいわな。
コーヒーも2杯飲んでお腹いっぱい。元気100倍。

綺麗な宿です。エスプレッソマシンも完備。

部屋に戻り今日の行程を考える、とりあえず山に向かうのはもちろんだけど風がビュンビュンのビュンなので恐らく名物のロープウェイはやってないだろう。しょうがないからロープウェイの道のりを歩いて通ることにしよう。どこまで登れるか楽しみだ。

午前10時前、ハイキングブーツにジーパン、ジャケットの上にマウンテンパーカーという防寒対策徹底ぶりで宿を出発。

こんな素晴らしいことがあろうか。宿を出た瞬間にこの景色である。
昨日の夜道、目の前に聳えていたこの山の名前はメッテンベルク(Mättenberg)。真ん中の山という意味らしい。さすが街中からだと一番目立つ。
標高3000m越えの大迫力に早くも圧倒されながらとりあえず登り道をひたすら登る。この街にはバスが通っていて、その終点の先にトレイルがあるみたいなのでそこに向かってみる。

終点付近まで来てみるとそこまででコンクリートは終わっており、その先に草の根を分けて細い道がいくつも伸びている。それぞれに名前が付いているらしく小さい看板が行先を示してくれているが、細かい道順は全く分かっていないので一番上に登れそうなトレイルを選ぶ。

草むらの中だったり民家のすぐ脇だったり色んな場所を通りながらもずっと続く。この辺の地形は結構デコボコしてるので上がったり下がったりで結構疲れる。
街を過ぎ、ようやく草原に出たトレイルは恐らく誰もがイメージするであろうスイスをそのまま見せてくれる。


山を背景に、なだらかな傾斜のかかる草むらをひたすらに続く一本道、ポツンポツンと立つ三角屋根のログハウス、風の音と鳥の声しか聞こえない。
溢れんばかりのスイス。

どうですかこの景色

草原をトレイルに沿って歩くこの感じ。
「休日の昼ぐらいに起きて、時間かけてシャワー入って髭剃って、それからコーヒーを飲む」の10倍ぐらいは気持ちがいい。


一時間かもう少し、休憩しながら登り続けると道が一本にまとまった。ロープウェイの駅に続いてるらしい。適当に歩いてもちゃんと着くもんだなあと毎度のことながら感心する。
その駅のすぐ隣にホテルがある。まだ観光客が少ない時期なのでやってないけどウッドデッキにちょっとだけお邪魔して一息。
この辺りのログハウスの正面には必ずと言っていいほど水飲み場があり、雪解け水がずっと流れているので水分補給には困らない。
この気合の入れようである。

ロープウェイの駅の電子盤の運航状況を見ると全区間バツ印。グリンデルバルドをネットで調べるとこのロープウェイをお勧めするサイトがこれでもかというくらい出てくるのでちょっと乗ってみたかったけどまあいいでしょう。
ここから上に登ると「フィルスト」という山まで行けるのだが、どうも雪が深そう、このロープウェイ駅を境に、急に雪が我が物顔で道をふさぐ。

時期的にも雪は凍り始めてるだろうなと思い、注意しながら登るが、案の定結構滑りやすい上に柔らかい雪は20㎝ぐらいの厚さ。足は取られるわ滑るわでこれ以上は進めそうにない。
雪山登山のつもりではなかった。。。

どこ行こうかなとキョロキョロしてると右側の林を抜けている小道を見つけたので行ってみると、展望デッキ的なところだった。
こら絶景。

右下の方のちょっと太めの道が通って来たトレイル

おいおい勘弁してくれと、山が増えてるじゃないかと、みんな後ろに隠れていたのかと、気づいたらこんなに登ってきてたのか、自分の辿ってきた道が全部見える。
ここからは天気が良ければ有名なアイガーも見えるだろう。
そしてこの景色を全て眼下に収めんとする人の為に、木製のベンチが設置されている。そのベンチからの写真。


山から吹く少し冷たい風が体に当たり、後ろの木を揺すりながら吹き抜ける。
草と土の匂いがする。
山の麓には人が住み、雪解け水で生活を補う。
昔の人が山を信仰した理由も少なからず感じることができるこの壮観な眺め。好きだなあと思う。


30分やそこらベンチで足を休ませてからその先に続いてる道を進んで行くと、なだらかな下り坂。
それでも広い範囲に渡って続いているのでまだまだ歩けそう。

道を下り始めた途端、目の前を何かがすごいスピードで横切った。
なんだか大きいぞと思いながら影を追うと正体はなんとカモシカ
今年の冬は色んな所に行ったけどどこに行っても冬すぎて動物の姿が見れてなかったのでとても嬉しい。春の訪れを感じますね。
このアルペンカモシカ、こっちの名前はゲムゼ・シャモアというらしい。
横切ったのは1頭だけ、彼が走って来た方を見上げると、とんでもない数が群れになって草を食んでる。多分30頭ぐらいはいる。
すげえ
写真に収めようとするが遠すぎて土の色と同化してしまう。しかし近づくと逃げられるので思いっきり拡大。

こんな写真しか撮れなかった、、、
しかも群れのほうは遠すぎたので近くにいた3頭。
ずっと警戒されてるしそもそもあんまり近づくのも迷惑だし残念だけどしょうがない。
しかし野生動物に会うのは嬉しいもんですな。
こうなると夏にも来たくなるもんです。

カモシカたちとの遭遇もつかの間、今度は滝。

これも結構遠くからの写真なので小さく見えるが岩盤の上の方からずーっと流れ落ちて僕の足元を通りその先の街まで続いてる。
どこまで流れてるんだろう。。

だんだんと道が民家の方向に伸びていく、そろそろ山の斜面とはおさらばだろう、街のほうに向かっていきながらふと振り返ると山頂のほうが曇ってきている。
絶好のタイミングで登れたわけだ。

このあとは街中に行ってみることにする。昨日は夜に到着したからお店を見れてない。
下山してから駅のほうに向かってみる。このグリンデルバルドは小さい街なのでアルプス以外見るものはないが、お土産屋に行ってマグネットを買いたい。

あのどこの観光地にでも売ってる地名と風景がセットになってるやつ。
実家の冷蔵庫にじいじとばあばが行った国のマグネットが貼られまくっているのを見て自分もやりたくなった。

一回宿まで戻って荷物を置いて軽装で出かける。雨が降りそうな空模様。

宿の前の通りはそのまま行けばメイン通りに繋がっている。メイン通りと言っても多分200mぐらいの道に土産屋やレストランが駅のほうまで連なってる感じ。

正直特に特筆すべきところはないけど、この街は日本人が結構来るらしく、たまあに看板に日本語が書かれていたりする。
でもこのメイン通りの裏には結構住居らしき建物が多く建ってるので住んでる人も結構いるのだろう。
電車に1時間乗れば大きい街に出れるし、駅前に大きいスーパーあるしそんなに不便な街ではないのかも。

何個かお店を周ってマグネットも買えたし夜飯も調達できた。
今晩のディナーはビーフサンドイッチとハムとチーズのクロワッサンサンドイッチ。サンドイッチばかり食べている最近。

帰り道、少し晴れれば山頂が顔を出す。街のどこからでもずっとアルプスを見ていられるので幸せ。


明日は宿を出て違う街へ向かいます。
今夜は天気がいいので星もめちゃくちゃに綺麗。
さっきまで降ってた雨と草の匂いが混ざった素晴らしい空気が漂ってる。
夜もいいなあ。



というわけで第2夜でした。
本当はこの日はアルプス山脈を代表するマッターホルンの麓の街、ツェルマットまで行く予定だったんですが明らかな雨予報なので断念。。
今度来るときには必ずやツェルマットの土を踏みます。
おやすみなさい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?