見出し画像

'22 ‐絨毯の旅‐ エジプト.2

全行程を1日ずつ分けてたら相当な量になりそうなんで、省略できるところは省略したいけど出来事多すぎてどうやらそれも限界があるかもしれないと思いながら書いてます。
ハーン・ハリーリというエジプト1の規模の市場に行った日です。


10月10日 エジプト カイロ

おはようございます。
知らない天井。
少し開いた窓からそとの喧騒が漏れてくる。
顔洗って歯磨いて宿を出て、とりあえず今日からの予約をしてる「サファリホテル」へ、荷物を置きにチェックイン。

まずはSIMカードですな。
ゲストハウスのWiFiを頼りに近くを検索すると歩いて30分ぐらいのとこにショップが。
外に出たら電波がなくなるので地図の細かいスクリーンショットだけ撮り、これを頼りに行くことにする。

宿の目の前は狭い通り、外に出ると、大声で会話する声とものすごい数の車のクラクションが耳に響く。
めちゃくちゃにうるさい。
歩道でも大声出さないと喋れないほど。

溢れかえった人の間をすり抜けて大通りに出るけど早速方向が分からなくなった。
ややこしい道だなーと思いながら、半分の勘と半分の確信で進むがやっぱり地図と合わない。
目当ての通りがいつまでたっても現れないので、歩道の縁石に座ってる女性に道を聞くがスクリーンショットじゃわかりにくいみたい。そりゃそうだ。

お礼を言いもう少し進んでみる。
路面で本を並べて売っているお兄ちゃんにも道を聞いてみたり、
店の前で立ってるおじちゃんにも聞いた。
その後も500m歩いては人に聞き、ゆっくりと進む。
英語が通じるわけじゃないけどみんな丁寧に教えてくれる。
多分近くだろうというところまでたどり着き、最後の一歩。
スーツ姿のお兄ちゃんに携帯ショップ知ってるか聞いてみたらなんと快く道案内してくれた。

交差点を一個渡った角にOrangeの文字。苦節1時間。

スクリーンショットでたどり着いた。SIMカードをゲット。
たしか20GBで14EPぐらい。結構安め。
これで準備は整ったので、カイロでの目的地の一つ、「ハーン・ハリーリマーケット」に行こうと思う。
エジプト1の市場だ。ここから歩いて40分ぐらい。いざ。


地図に従ってスイスイ進む。文明バンザイ。

しかし車の数が多い、下手なアジアより雑多な交通。
アスファルトの上の乾燥した砂が舞い上がる。
乾燥した暑さと喧騒のカイロ、首都ということもありビルは多い、通り沿いにはコンクリート造りのビルが並び、店内は明るく照らされている。
行きの道にも小さな市場があった。

ほぼ中心街でやってた市場

雑貨や服にニワトリ、生活用品が多いので地元の人が来る市場という感じだ。

結構歩いてお目当ての大市場へ。
大通りの端から始まり、手あたり次第の路地と路地をつないだ大迷路。
入り口がいくつもあり、同じ入り口に戻ってくるのは至難の業だとか。
だけどここはあくまで観光地なので観光客向けのお店のほうが多い、キリムやスカーフを置いてる店、香辛料を高く積み上げてる店、お土産雑貨なんかいくらでもある。

とりあえずと思って徘徊してみると、おそらくジャンルごとにエリアが分かれていることが分かった。
香辛料エリア、お土産エリア、布生地エリア、雑貨エリア。
中心あたりにはカフェがあってシーシャとティーで一休みしてる人でいっぱい。
お店の前には必ず誰かが座ってお店番をしており活気がある。
一応ここに来た目的は絨毯の仕入れであり、布生地エリアを中心にほっつき歩く。
明らかに観光客だと分かる僕に(アジア人だからか)みんなひたすら声を掛けてくる。

そんな中の一人に黒い帽子を被ったおじちゃんがいた、お決まりの日本から来たのか?から始まり、お得意の口数にモノを言わせ、こちらが離れる隙を与えない。
話の流れでおすすめのご飯屋さんに案内してくれることになった。
ぼったくられそうだとは思ったが結構腹が減っていて、ご飯屋さんを探すのが面倒になっていた僕は渋々後を付いていく。
出会ったところから20分ぐらい歩いた香辛料のエリアにそのご飯屋はあり、1階が出店で2階に上がるとテーブルがある。

2階に上がると一組だけテーブルが用意されてる。
店内は広くてきれいだがポツンと一席だけ。
怪しすぎ、でもいまさら戻れないのでそこに座る。
おじちゃんも前の席に腰を掛けて相席。
メニューの文字も読めなかったけどおじちゃんが言うに、揚げたエビが旨いらしい、
間もなく小さい男の子が注文を取りに来た、日本なら小学校の2年生ぐらいだと思う。
おじちゃんが注文してくれ、少し待って料理が運ばれてきた、揚げたエビとエイシというエジプトのパン、それとサラダ、結構量が多い。

おじちゃんが食べ方を教えてくれた、エイシに切れ込みを入れ、中にエビとサラダを入れて食べるらしい。
エイシは結構パサパサして粉の味がする。つまりは味が無い。
が、エビの揚げ物が塩コショウでしっかり味付けされていてこれがけっこういける。

すきっ腹にエジプト初の食事を詰め込みながらも僕は気づいている。
目の前のおじちゃんも同じペースで食べている。
お皿は一つ。
知らぬ間にシェアプレートになっている。
彼の分を頼んだ覚えはないのだが、きっとさっきの少年との会話で自分の分も頂戴したのだろう。
でも結構おいしいしおじちゃんには半分感謝。

どうせこれお金払うの俺なんだろうなあと思いながらお腹いっぱいになるまで食べ、案の定全額払い、高い案内料になったと思いつつおいちゃんに別れを告げて再び大迷路へ。

迷い迷い歩き回っていたら露店のひしめく通りを少しそれた狭い路地にラグが積みあがっている。
物色してみるといくつか良さそうなのを見つけたのでお店のおじちゃんに聞いてみたら全部地面に広げて見せてくれた。
高いのも安いのもいくつか見て三つほど買ってみた、交渉したらセット割引もしてくれ、結構いい買い物になった。

この市場はめちゃくちゃ規模が大きくて1日で周りきれるか分からないぐらい。香辛料の店では乾燥されたままのレモングラスとかシナモンとかそのまま食べさせてくれるし、何も買わなくても歩いてるだけで楽しめる。

そんなこんなで日が暮れてきた。
ここから宿までは歩いて1時間ぐらい。
異国の地なら何時間歩いても疲れないよね。
イスラム教の街なのでモスクが溢れてる。

ハーン・ハリーリの真横にあるモスク
天井はさすがの装飾

どれも宗教的かつ芸術的な作りで夕日に照らされると神々しい。
基本的にはどの建物も土が原料でレンガが多い。
よく考えたら砂埃が多いのはそのせいだろう。

そんな街並みを眺めながら一時間ぐらい歩いた、けど見覚えのある道に出ない。
ずっと地図に従って来たのにどうもおかしい。
どんどん見たことのない狭い路地に入ってく。
何回確認しても宿はない。
まいった。

何回も地図と街を見比べてたらようやく原因判明。
おんなじ名前の違う宿だ。
嘘だろう、そんなことあるかい。

ここから本当のサファリホテルまで1時間、
そして只今携帯の電池残量4%。
まずいねえ。

考えてもしょうがないので歩き出したけど太陽が沈み始めてるので急ぐ。
思いっきり都会だし治安が悪いであろう夜はあんまり出歩きたくない。
すぐ日が暮れ、真っ暗になった。
気温が少し下がってきた、通りの人の数は相変わらずで、昼間と変わらない活気がある。

バー街

少し開けた公園の芝生にはカップルが座っていて、
大きな通りではバーやクラブに明かりがつき、
若い人たちが入り口でたむろってる。
夜だなあ。

何とかかんとか宿にはたどり着いた。
途中から携帯は機内モードにして朝と同じスクリーンショット作戦に。
よく帰ってこれたなと思う。当時も今も。


重い荷物を抱えて疲れたのでシャワー入って寝ることにします。
カイロ1日目は絨毯も買えたし街並みも味わえたしでいい気分です。
ちなみにこの宿のシャワーは恐ろしく汚い、し狭い、服とタオルをどこに置こうか迷うレベル。
まあお湯が出るだけ有難いので文句はないですが。


明日はピラミッド行きます!
ほんじゃおやすみ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?