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メルヘンハウス online club Vol,3

メルヘンハウス 二代目 三輪丈太郎の「文章」と、メルヘンハウス 三輪哲の「肉声」をお楽しみください!
なお、3回目となる「三輪哲のBetter Books for Young people!」のタイトルは、「子どもと一緒の土俵にのりたい!それが、、、」です。「子どもとコミュケート出来なければ、人生半分楽しんでない!」など、「今」の三輪哲の「子ども観」が炸裂しています!

メルヘンハウス 二代目 三輪丈太郎の「文章」
絵本の読み方

絵本は「敷居が高い」と思われている大人が多い。しかし、僕はそんなに難しく考えずに、まず手にとってみることをオススメする。

絵本の敷居を高くしてしまうのは、絵本に教育的なイメージを持っていたり、芸術性や時代背景の相違、書店でのコーナーの場所(一般書店では目立つ場所になく、最上階や奥にある場合が多い)、そして「価格」であるのだと思う。

絵本は大概ページ数は30ページ程度、赤ちゃん絵本だと15ページ程度のページ数である。たしかに何百ページもある大人の小説は、文庫サイズで700〜800円ぐらいだから、それと比べれば1ページあたりの単価は、絵本の方がはるかに高いと感じるのも当然。

これは子どもだけに限った話ではなく、大人が自らのために絵本を手にする時のハードルにも同様なことが言えると思う。

子どもは何十回、何百回も同じ絵本を楽しむことができる天才!

中には小説を何度も読み返す人もいるが、大概は1回読んでおわり。しかし、子どもは気に入った絵本であれば、何十回、何百回も読む子がいる。そして、その絵本がその子にとってかけがえのない思い出や、大人になって再会した際にその絵本の違う魅力を味わうことだって出来る(このことについては、僕の実体験をいつの日か記すことにする)。

絵本は決して高くない、高級品ではない

メルヘンハウスという場所がなくなってから、講演会などで各地に行く機会が増えて、絵本というものがどれだけ敷居が高く思われているのかを実感することが多くなった。つまりはメルヘンハウスに来てくれていた子どもたちや大人たちは、十分に絵本に対しての「対価」を理解してくれていた人たちだったのである。

中には、生まれたばかりの子どもを抱き、絵本探しをしに来てくれる新米パパやママ、友達の出産祝いなどで絵本を探しに来る人たちがいた。その際は大体「絵本は高いなぁ」と言われること多かったが、前述した通り絵本は何十回、何百回も読む子がいることを説明すると、割とすんなりと納得して買ってもらったこともあった。

絵本の読み方がわからな〜い!

敷居を高くしているのは、価格だけではない。「読み方がわからない」という声も多い。もしかしたら、こちらの方が比重は大きいかもしれない。

Vol,1にて学生に絵本を読んでもらった時の困り果てた状況は、特別なものであるが、多くの人はどう扱って良いのかわからないのである。

例えば、我が子が生まれて初めて絵本を読む時、その反応の薄さから「赤ちゃんだからわからないよ!」なんて思うこともあるだろうが、それは当然である。しかも、目に見えた「対価」があるわけではないので、余計に絵本は難しいものとなってしまう。しかし、その1回で絵本を読むことを止めることはオススメしない。

何故ならば、絵本には「ビギナーズラックはない!」からである。

これは絵本に限って言えることではない。自転車に最初から補助輪を付けることなく乗れる子どもはいない。最初から楽器を弾ける人もいない。「練習」という反復があってこそ、実現することである。絵本に「練習」という言葉を使いたくないが、第一子だとすれば赤ちゃんに絵本を読むことは親も初体験なのである。

繰り返し読んでいけば、子どもから必ず何かしらの反応が出てくる。大人もその反応を手応えに感じ、同じ絵本だとしても毎回の反応の違いに驚きと嬉しさを感じていく。その繰り返しを「練習」と捉えても良いかも知れない。

大人が自身で本を読むのと、子どもと一緒に読むのは、
全く別な行為である。

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結局のところ、読み方は自由である!

ここで読み方の話になる。インターネットで調べれば、色々な読み方のHow Toが書かれていたり、育児書などにも解説があるが、そのどれもが正しく、そして間違いであると思ってもいい。

つまりは、子どもと一緒に絵本を読む時にルールなどはない。独自に開拓すべきことである。家族構成や住居など環境、そして、子ども自体が皆違う。もちろん、親もみんな違う。それを一括りにして説明するというのは無理だ。読み方の指南については、あくまでも「ひとつの考え方」として、自分にフィットするものであれば、その示された方向性で絵本を楽しめば良いし、合わなければ自分で見つければ良い。

そんな自由な読み方で楽しめる面白い絵本があるので、是非とも赤ちゃんだけでなく、大人も楽しく読んで欲しい絵本をここで紹介することにする。

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