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持ち運べるものが好き

小さくて、持ち運べて、色々な使い道があり、見た目にも可愛げがあるもの。

そういった条件を満たすものが好き。

一番最初に思い浮かんだものは、本だ。電池も、Wi-Fiも必要がなく、小さくて持ち運べて、可愛げもあり、小さな世界でもあるから。

他にはどんなものがあるかな、

スキットル

とか

ハンカチ

とか

スマホは駄目だ。可愛げがない。

スプーン

とか、色々使い道もありそうでいいんじゃない?

やっぱり一番は本かな。今日目覚めたら、ベッド脇の読み終わった積み本達

約60冊がひっくり返っていた。酔っぱらってたので眠る前か、眠りながらひっくり返してしまったんでしょう。嗚呼、本を読みたいなとか、思っているといつもあっという間に時間が過ぎてしまう。

時間は作るものなんだ、とか、うるさいよ。エラそうよ。

『下町 やぶさか診療所』池永陽 集英社文庫

最近読んで、面白かった本。下町浅草にある、老病院、2代目のおじいさん。そこに訳あって怪我を治療しにきた、高校生。とある事情から病院に住み込みをすることになり、下町人情あふれる江戸っ子爺さん麟太郎と、美少女であり、不良であり、武術の使い手でもある麻世と、周囲の下町住人達の交流を描いた作品。使い古されたような設定の用にも思えるのだが、人が生きることをの意味、みたいな感情を静かに、時に深くえぐるように淡々とドラマティックに書くという、確かな技術を感じられる筆致に、安心しながら没入した。たちまち主人公達に感情移入ができる作品だった。周囲から見れば、女子高生麻世は、絶世の美少女という設定なのだが、現代のルッキズムに逆らうのでもなく、媚びるのでもない表現の仕方をしていた所が、実に巧いと言わざるを得ない。是非読んで確かめてほしい。主に下町に住む年老いた人々がテーマになるので、老々介護や孤独死など、意外と重たいストーリーもあり、読み応えがあります。本の感想というより、これは概要説明のようだな。ま、日記なんで。この作品、続編もあります。

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