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盛夏のフランス、リヨンのアイス

約2カ月の仏全土のロックダウンが終わり、例年より地味なパリ祭(7月14日、革命記念日)も終わって盛夏を迎えたフランス。

ワインのことを、さも詩的にいろいろ語る前に、まずリヨンの美味しいアイス屋さんの話をしたいと思う。
ちょうどいい季節でもあるし。

前知識というか前提情報として下記3点をを念頭に置いておきたい。

日本で言われる「アイス」はフランス語ではGlace(グラス)とSorbet(ソルベ)に分類される。
1.Glace(グラス)は脂肪成分が含まれるアイスのことで、主に牛乳や生クリームなどの乳脂分、時に卵などを用いて生産される。
※ベジタリアンやビーガン向けに豆乳が使われることがあるらしいが、ここでは一旦その話は置いておく。
よって、Glaceとされる味には、バニラ、チョコレートなどがある。原料を想像すると理解しやすい。
2.それに対し、Sorbet(ソルベ)は上記のような脂肪分を含まず、通常、フルーツ、水、砂糖、時にアルコールを用いて作られる。
そのため、Sorbetとされる味にはイチゴ、ブルーベリー、マンゴーなどの、果実がほとんどである。
3.「●●味」は、フランス語でParfum(パルファン)と呼ぶ。
注文する時などは、特にパルファンとは言わないのだけど、「何味にしたの?」とか「当店では●●種類の味を提供しています」という言い方をする際にはParfumが使われる。
パルファンと言うと上品な感じがするのは気のせいだろうか…。

前置きはここまでで…
リヨンのお勧めは旧市街に店舗を有するTerre Adélice(テール・アデリス)である。

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リヨン市南側に位置するアルデシュ県に生産拠点を持っていて、今年2020年には全てのパルファンがオーガニック認証を取得した(以前は一部のみであった)。
ソルベは、非加熱の香り高い新鮮なフルーツが、じつに70パーセントの成分を占めていて果実そのままを食べていると言っても過言ではないと思う。
パルファンの数は96種類でユニークな味も多い。
例えば、スモークベーコン味、ロックフォール味(ブルーチーズの一種)、ハイビスカス味やラベンダー味など、、、想像できるようでしづらい。

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私のソルベの定番は、マンゴーとフランベリー(写真参照)、レモン・バジルとグレープフルーツの組み合わせである。
グラスだと塩キャラメルとバニラの組み合わせが一番好きだ。
96種類もあるのに、暑さと気分次第でだいたいこの3つのどれかに落ち着いてしまう。
新しい味も気分次第で時々試してみてはいるのだが…結局自分の趣味ではないという確認で終わってしまう。
夫は、バニラとココナッツかピスタチオを延々とリピートする。他の味には目もくれない(笑)
持ち帰り用のパックだと、オーガニック食品店でも取り扱っているので時々買うが、やはり店頭で買って食べる方が好きである。

ちなみに、アルデシュ県はフランスでも有名な果物の産地である。
地中海から吹き上げるミストラル(風)による温暖かつ乾燥した気候の賜物なのであろう。

以前パリに住んでいた時は、Raimo(レモ)というアイス屋さんに数えきれないくらい通っていた。
ふとそんなパリ生活を懐かしんでもみる。

アイスとワインって、どうやっても合わない気がする。
頑張って合わせたところで、バニラアイスにクーリを添えたものに、少し甘めのシャンパンやクレマン、クレレット・ド・ディのペアリング・・・かな、と。
・・・想像力が足りないだろうか。

フランスで食べれないのは、日本の「ソフトクリーム」である。
あのふわっとしたやさしい食感だけは未だに出会えたことがない。

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