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絶望の終着点『一緒に絶望いたしましょうか』

本日はこちらの1冊。狗飼恭子さんの作品です。

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タイトルと目次を見て、「これは絶対に面白い」と確信をして購入しました。

あらすじ

【東京】韓国料理屋でアルバイトをする津秋、その店の店長のキム(木村)さん、その奥さんの香子さん、毎日ランチを食べに来る山沢さん。

【京都】突然家に宿泊に来る美人な絵梨花さん、そんな絵梨花さんに5年間も片想いをする正臣。

それぞれの出会いや物語が交錯し、今までの自分から1歩踏み出す恋愛小説となっています。

感想

人を愛し続けることは絶望し続けること

私たち人間は他人には見えない事情を抱えて生きています。その事情を「絶望」というのであれば、私たちはその絶望と共存するか、背を向けて生きていくかの2択なのではないでしょうか。

恋人同士は希望がなくちゃ、一緒にいれないかもしれない。けどな、一緒にいて絶望できるのが夫婦ってもんなんだよ。

これはキムさんが言ったセリフです。この言葉が私の心の中に残りました。

個性的で魅力あふれる登場人物と、サブタイトルにもなっている食べ物たちに引き寄せられ、一気に読んでしまいました。

そんな「絶望」を感じながらも温かみのあるこの作品、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。


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