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銀河文明はどうやって同期をとるのだろうか?

そもそも銀河文明どころか星間文明と呼べるようなものはこの宇宙に存在しているんですかね?🤔

今回は前からずっと疑問に思っていたことを文章としてまとめてみようと思いました。それは、もしもわたしたちのミルキーウェイ銀河やお隣のアンドロメダ銀河に銀河全体をその版図とするような超文明が存在するとしたら、その文明はどうやって文明全体で同期をとっているのだろうか? というものです。同期をとるとは、つまり同じ時間軸を共有するということです。

現在の地球の科学では光速を超えるスピードで通信することはできません。もっとも、電波は光とおなじ速さで伝わるので、光速での通信は普通に可能です。ですから、たとえば地球文明が火星に植民地や基地を作ったとしたら、双方向での情報のやり取りは最短で約6分、最長で約44分で行うことが可能です。これは地球と火星がそれぞれ太陽のまわりを公転しているため、距離がもっとも近いときともっとも遠いときとで、それくらいの違いが生まれるということです。

これくらいであれば、通話やチャットのようなやり取りは実用的ではないにしても、クラウドを介した情報の交換などは時差を補正することで同期が取れるでしょう。その考えでいけば、太陽系内であればなんとか地球標準時をそれぞれの惑星や宇宙船の位置によって補正することで太陽系標準時として拡張できそうです。

これが太陽系からもっとも近い別の恒星系となると、一番近いプロキシマ・ケンタウリでさえ約4.2光年も離れています。通信に用いる電波の出力どうすんだ? という問題は置いとくとしても、地球から送った情報へのレスポンスが返ってくるのは8年ちょっと先になってしまいます。こうなると一つの文明として現在性を共有することは無理ですね。でもこれくらいであれば、継続的に情報の交換はギリギリ可能なので、うまくいけば兄弟文明として同盟関係を結ぶといったことは想像できなくはありませんね。あっ、もちろんプロキシマ・ケンタウリに文明があればの話ですけど。わたしはあると思います。三体を読みましたし。

その三体(ほんのりとネタバレなので読んでない方ごめんなさい)では量子もつれ状態にある陽子の一方を三体文明から地球めがけて発射し、これによって即時通信を実現していました。もちろん陽子が地球に届くのには何年もかかるのですが、いったん届いてしまうとあとはリアルタイムに情報をやり取りできるようになっていました。量子エンタングルメントを果たして本当にこうした通信手段として利用できるかどうかは分かりませんが、銀河全体に拡大するようなレベルの文明であれば、その方法にしろ別のもっとすごい方法にしろ、銀河系全域での即時通信を実現できるかもしれません。

まあそもそも文明を拡大させるわけですから、通信以前に物理的に光速を超える移動方法が確立されていることが大前提ではあります。というか、通信も移動のいずれにおいても光速を超えられないような文明レベルでは、上に書いてみたように近傍の星系間での情報交換が限界でしょう。

では仮に即時通信と超光速移動(ワームホールを利用するとか)を実現した銀河文明なら同期は取れるのでしょうか? アンドロメダ標準時といったような概念は実際に成立するのでしょうか?

単純に考えるなら、文明に含まれるであろう膨大な数の星(惑星)で情報を同期することは、いまの地球の技術レベルでは無理だとしても、そのような文明であればいとも容易くできそうに思えてしまいます。

ただ問題は、宇宙において時間の流れるスピードは均一ではないということなんですよね。

相対性理論によれば、時間の流れは重力が強い場ほど遅くなります。また、速く移動する物体においても時間の流れは遅くなります。地球は太陽のまわりを秒速 約30km で移動していますが、火星の公転速度は秒速 約24km です。つまり、ほんのわずかですが地球と火星では地球の方が時間の流れはゆっくりです。また重力も地球のほうが大きいので、その分も火星より時間を遅くしています。

太陽系は銀河の中心を秒速220Kmで公転しています。銀河系内のほかの恒星系はまた違った速度で公転しています。当然、それらの恒星系に存在している惑星も、さまざまな速度で恒星のまわりを周っていますし、それらの惑星の重力もさまざまです。

つまり銀河系内のどこをみても、同じように時間が流れている場所はないわけです。もちろん、それぞれの違いはさほど大きいわけではありません。1年単位でみれば誤差が明らかに出てくるといった程度のものだと想像します。しかし、文字通り星の数ほど存在しているであろう文明域内でのさまざまな地点における時間のズレをどう吸収するのかとなると、技術的にどうこうのの前に概念的にそういうことは可能なのかさえ、わたしには分からないです。

それに、標準時といっても、時間の数え方からしてどのようなものになるのでしょう。文明発祥の星の暦を拡張していくのか、それともなにか銀河系内の基準となるような動きをみつけてそれを時間の単位として採用していくのか。

このようなことを考えていくと、どうもわたしには『銀河文明無理じゃね?🤔』という気がしてきます。じゃあ、同一文明と言わず、銀河連邦とか銀河連合というような形態ならどうか? と考えてみますが、その場合でもやはり共通の時間軸は必ず必要になるはずです。

時間が知覚による幻想でしかないことをわたしは知っています。けれども、共通の約束事としての時間はすくなくともいまの地球の文明レベルでは必要不可欠です。と考えると、銀河全体にまで拡がるような超絶レベルの文明においてはもはや時間は超越されているのかもしれませんね。どういう意味になるのかは、これまたわたしには分かりませんが。

以上、とりとめのない話でした🙂


おまけ

Audible なかなかよいですね。大昔、AppleStore にあったオーディオブックを聴いていたことがありますが、当時は品揃えがお粗末といっていい状態でして、聴きたい本は全然ありませんでした。

しかしいまのAmazonの Audible はサブスク対象のものでもめちゃくちゃ充実していますね。もうすでに3冊ほど聴き終えました。いま聴いているのは「イラク水滸伝」とアラン・コーエンの奇跡講座のやつです。イラク水滸伝は面白いですよ。書籍で気になっていて買おうかどうか迷っていたところにAudibleで無料で聴けたのでよかったです。

あと、オープンイヤータイプのワイヤレスイヤホンでのながら聴きは本当にいいですよ。耳をふさがないため自分の話している声も自然ですから、リモートワークの人の通話用にもよいと思います。家の中で母が話しかけてきても無視してしまうことがなくなったので我が家に平安が訪れてもいます😆

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