「武力・知力理論」～ウデマエが決まるのはキルなのか、立ち回りなのか～

今回は私が弟子とスプラの話をしていた時に話題に挙がった「武力・知力理論」についてお話致します。

１．「武力・知力理論」とは

「武力・知力理論」とはウデマエを上げるために最適な努力の方法を模索することを目的とした、スプラトゥーンプレイヤーが持つ能力値を武力と知力に分けて推定し、その合計値によってプレイヤーの実力（ウデマエ）を計る、という分析ツールのようなものです。

２．「武力」と「知力」の内訳

まず「武力」とは、いわゆる対面能力であったり、キル力であったり、またはキャラコンスキル全般を指す、と仮定しています。

慣性キャンセルやチャクチ狩り、さらにデュアカスならジャンプキャンセルが出来る、等も武力部分の能力向上に影響していると考えられます。

自分一人の「個」としての能力、という捉え方も出来るかと思います。

一方「知力」とは、状況把握力、状況判断力、ルール関与力、といったような試合全体に影響力を持つ能力、「チーム」としての能力の部分を指します。

敵味方の有利不利、カウント状況、スペシャル状況、といったような情報を的確に利用することはもちろん、ガチマッチにおいては敵・味方プレイヤーのクセや性格まで推察し、試合展開に反映させていく能力等もあるかと思います。

３．ウデマエXの仮説目標値

数値はあくまで例なので、理論を理解するための参考程度に考えて頂ければと思います。

それでは、この「武力・知力理論」を使って、実際の私の能力値とウデマエX到達ラインを設定してみます。

・「武力」「知力」共に最大値を100とします。
・どちらかが100でも、一方が0だった場合、恐らくウデマエXには到達しない、とします。（なんとなく経験則でそう思うのですが、ただの仮説とも言えます）

ここからウデマエXの到達ラインを120くらいと設定します。

・私の能力値は確実に「武力」＜「知力」です。（初めてX昇格した時点で、チャクチ狩りはほぼ出来ませんでした）
・私はデュアカスでしかX帯では戦えません。（後術しますが、この事実から練度の補正を考慮する必要があると考えられます）

ここから推定される私の「武力」＋「知力」の合計値はおおよそ120くらいで、内訳は「武力50」＋「知力70」くらいなのではないかと思います。

４．ブキ・ギアパワーによる補正値と環境

スプラトゥーンにおいては、プレイヤー単体の強さに加えて「ブキの練度」が実際の強さ＝実力に反映されています。

＊ブキの練度の上げ方、上がる速さが早い人遅い人・・・等々、この「練度」に関しても、様々なシーンで役立つ話題を提供できる面白いテーマだと思います。

すなわち前項で推定したプレイヤーの能力値にブキとギアパワーによる補正を掛けて、初めて本当の実力の数値が出てくる、と言えると思います。

図はガチエリアに関してのギアですが、だいたいこんな感じの数値になると思います。
そしてこれがプレイヤー各々に、各ルールそれぞれに存在している、と考えられます。

注意点としては、ブキやギアパワーによる補正値は練度だけでなくキル・塗り性能、サブ・スペシャルの特性等を考慮し、加えてその時の環境（アップデート）も影響してくる、ということが挙げられます。
（＊今回はXパワーを計測した2019年12月の時点での推定値、と考えて下さい。）

余談ですが、最終王冠付きの方（TOP500、Xパワー約2600以上）でこの合計値160以上くらい、TOP10の方になると190以上くらいじゃないかな、と思います。

５．ウデマエXになる為には

最初に書きましたように、この「武力・知力理論」は、ウデマエを上げるために最適な努力の方法を模索する、ことを目的としています。

弟子が「キルをとっても勝てない」「とにかく突っ込んで死ぬ味方がいたらどうしたらいいのか」と私に相談してきた際に、「彼のどの部分の実力が欠けているのか」を客観的にとらえやすいよう数値化した上で説明し、「なのでこうこうこういう練習をしたら勝率は上がるようになると思いますよ」というようなことを伝える為に使用したツールです。

スプラトゥーンプレイヤーの強さを「武力」と「知力」というたった2つの指標に分けるという単純な分析ツールの為、完全に網羅出来ているとは言えないかもしれませんが、例えば私で言うと「私の対面力はA帯レベル」「チャクチ狩りは出来なくてもXには上がれる」なんて発言をしても、この理論によって説得力を生むことが出来ます。

「武力」と「知力」どちらが得意かは、プレイヤーによって様々だと思います。
自分に何が欠けているのかを、客観的に見れるという事は、実生活においても非常に大事なことです。

この「武力・知力理論」を通じて、ウデマエを上げるヒントを掴んで頂けたり、何かのお役に立てれば、と思います。