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事業とデザインのかけ算。ネットショップ「メルカリShops」が目指す「売れる」しかけ。 #Designship2021

こんにちは。メルカリShops(以下、メルカリショップス)でプロダクトデザイナーをしていますnobuoです。

2021年10月23日、24日にオンラインで開催された「Designship2021」に、Eコマースプラットフォーム「メルカリショップス」を運営するソウゾウから、CEO・石川祐樹が登壇しました。

「デザイナー向けのイベントになぜCEOが登壇を?」

そう思われる方も少なくないと思います。その背景を少しだけ説明させてください。

日々、デザイナーが伴奏する対象は起業家・代表であり、代表みずからデザインの力が必要だいうことをメンバーに伝えているだけに、それはその熱量そのまま起業家からデザイナーに伝えられるようにしたいと思いました。

デザイナーがデザインの重要性を唱えても会社組織としてどれぐらいの熱量で必要されているかわからない。今回、代表に直接話してもらうことで、どれぐらいの熱量や環境が現場にあるのかということが伝わりやすいと思ったからです。

このDesignship2021に石川が登壇するという1つのイベントに向けて、集中的なキャッチボールを石川とかわし、「メルカリShops x デザイン」を言語化・視覚化していきました。頭の中にだけ描かれていた設計図を会社内だけでなく未来の仲間に対しても共有できるようにできたのは、Designshipに参加できて本当に良かったと思うポイントの1つです。

また来年以降、デザイナー向けのイベントに代表みずから事業とデザインの重要性を直接語ってくれる起業家が1人でも多く増える世界がいいなと思っています。

それでは、本イベントで石川が語った「メルカリショップが届けたい価値」と「その価値を届ける上で必要なデザインがもたらすチカラ」についてお届けします。

メルカリショップスが届けたい価値

昨年、2020年のコロナ禍において、私たちの周りにおいて、2つの大きな変化が起こりました。

一つは、オフラインでの営業が非常に困難になったこと。二つめは、より多くの人がネットで物を買うようになったこと。

これらの変化によって、コロナ以降においては、これまでネットショップやECに縁遠かった人もオンラインで物を売ることについて考えざるを得なくなりました。

インターネットで物を売るニーズが高まっているにも関わらず、事業者の多くは未だECサイトを開設できておらず、コロナを経た今でも日本全体のEC化率はわずか8%に留まっています。

さらに、ECサイト開設者のうち、商品が売れているのは約4人に1人。実際にECサイトを活用できている事業者は、一部に限られている現状です。

「ネットショップの開設・運営が難しい」という課題に対しては、メルカリに出品するのと同様の体験ネットショップの開設·運営ができることで、そのハードルを下げていけるのではないかと考えています。

また、「ネットショップを開設しても商品がなかなか売れない」という課題に対しては、月間2000万人以上の顧客基盤とフリマにおいて培ってきた技術を用いて、独自の集客なしに売れる機会を提供することで解決していければと考えています。

これらを通して、事業者として「ネットで物を売る」ということを簡単に、誰でもできることにしていきたいと考えています。

ネットショップを限られた人のためのものから、みんなのものへ。事業者として、「ネットで物を売る」ということを、専門の知識を持った特別な人だけができることではなく、やりたい!と思う人が誰でもできるようにしていく。それがメルカリショップスを通して私たちが実現したい·届けたい価値です。

デザインがもたらすチカラ

ここまでお話ししてきたことをメルカリショップスとして実現していくために、デザインのチカラが不可欠です。大きく2つあります。1つは、「体験のデザイン」。もう一つは、「技術のデザイン」です。

「体験のデザイン」について

冒頭、お話ししたように、コロナ以降、これまでネットショップに縁遠かった人も「ネットで物を売る」ということを考えざるを得なくなりました。

一方で、実店舗とネットショップでは、求められる知識もノウハウも違い、様々な機能があったとしても、なかなか使いこなせず、苦戦されるケースが多く見られます。

ここから初めての人でも、年齢、性別、関わらず誰でも簡単にネットショップを開設・運営できる必要性が高まっています。

機能や選択肢が多ければ多いほど、できることは増えますが、初めての方や得意でない人にとっての難易度は高まってしまいます。

様々な事業者様の様々なニーズがあるなかで、誰でも使いこなせるように、お客様へ翻訳できるのがデザインの力です。

メルカリショップスの価値の実現にとって、「難しい」をかんたんにする体験のデザインは必要不可欠です。

「技術のデザイン」について

メルカリショップスが届けたい価値を実現するには、ネットショップの開設・運営をかんたんにするだけでは足りず、実際に売れる手助けをすることも重要です。

これに対しては、「売れる」しかけをデザインしていくことで解決していきます。

ここでいう「売れる」しかけは、いわゆるマーケティング的な売れるしかけではなく、仕組みとして「売れる」をデザインしていく、ということです。

どんな技術も、その技術そのものだけでは価値を最大限に発揮できず、お客様に対する適切な体験がデザインされてこそチカラを発揮するものだと思います。

テクノロジーやAIという食材を組み合わせて、売れる体験という料理を届けていく。誰でもネットショップを使えるようにするには、技術のデザインが非常に重要なのです。

ここまでお伝えしてきたように、一定のノウハウや知識が必要とされてきたネットショップ運営難しい技術を扱うということを、デザインのチカラを用いることで、お客様にとって身近なものにかえる。お客様へ翻訳ができるデザインのチカラを存分に活かしていくことで、メルカリショップスが実現したいことが初めて実現されると考えています。

デザインのチカラを活用する場は、これにとどまりません

これまでメルカリグループとして、フリマのメルカリ、お金をなめらかにするメルペイの両事業を展開してきました。

ここにメルカリショップスが加わることで、「フリマ」と「ショップ」があわさった、より広いマーケットプレイス再発明していく必要があります。

個人対個人のCtoCマーケットのなかで広げてきたメルカリとメルペイの可能性・領域は、メルカリショップスの登場によって、BtoC…つまり、ビジネスを営む事業者を含めたより広いマーケットプレイスとなり、様々な掛け算が可能になっていきます。

新しいマーケットプレイスのカタチをつくるために

多くの可能性を秘めたこのものづくりを、楽しみながら進めていきたいと思います。

ソウゾウ及びメルカリグループ各社、メルカリ、メルペイ、メルコインは、新しいマーケットプレイスをつくる仲間を積極的に募集しています。

社会的に意義のある、新しい体験を作り出せる機会をたくさんご提供できることをお約束できますので、ご興味ある方はぜひお声がけいただければと思います。

執筆・図版作成:nobuo
編集:saimaru