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友達を失ってしまった話


私は友達が少ない。
この話を始める度「どの範囲からが友達か?」という問題が頭を掠めるのだが、例えば「何の気無しに連絡が取れる」「他愛のない話ができる」を1つの基準とすると、今では2人しか居ない。1人目は大学時代のバンド仲間、2人目はあと数ヶ月後に旦那になる人(友達ではないか)。そして本当は3人目が居た。個人的には人生で初めて親友が出来たとさえ思っていた。何故疎遠になってしまったのだろう。まあ、多分私が悪いのだろうな。

彼女とは大学の終わり頃にTwitterで知り合った。同じ県に住んでいたこともあって、一度会ってみようかという話になり、そこから仲良くなるのに時間はかからなかったと思う。その後就職で私が他県に引っ越してからも交流は続き、酒を飲みながらLINE通話をしょっちゅうしていた。(オンライン飲みが流行る前からの話)お互い所謂サブカル的なものが好きで、大抵の場合話が弾んだ。一緒に旅行に行ったり、写真を撮ったりもした。正直、私にとって彼女との記憶は楽しいものばかりだ。爪を塗るのが好きなひとだった。私も沢山塗ってもらった。ZINEを作るのを手伝ってもらったりもした。

お互いに何となく気心がわかるというか、何を言っても大丈夫という甘えがあったんだと思う。知り合って8年が経ち、半年に一回程度連絡を取ってはLINE通話で話すということを続けていた。本当は会いたかったけれど、感染症のせいでそれは実現しなかった。最後の通話は一年前。お互い酔っ払っていたのは覚えている。私は多分「貴方に嫌われたく無い」という趣旨の話をしたと思う。それがよく無かったのかな。2ヶ月程前にLINEをしてみたけれど、既読がつかない。

初めて自分の心の内を話せると思った友達だったのに、自分の我儘のせい、暴虐無人な態度があったかしらと考えてみて、反省する。本当は嫌な気持ちにさせていたのだろうか。願わくばまた話がしたいなと思うんだけど、もう無理なのでしょうか。SNSはブロックされていないようだけど、自分からDMする勇気もない。

この出来事は死ぬまで忘れないだろうな。自分を曝け出して嫌われるんなら、それはもうどうしようもく駄目な人間なんじゃあないのと思ってしまう反面、そんな機会に巡り会えること自体、昔の私には考えられないことだったから、素直に嬉しかった。なんとなく、人生の節目で思い出す気がする。2人でよくカラオケも行ったんだけど、私が歌うくるりのprayが好きと言ってくれて嬉しかったなとか、一緒にシーシャ吸ったり動物園行ったな〜とか。他愛のないこと。でも、やっぱり、こういう思い出は写真や文章でしか取っておけないから、私はまたフィルムカメラと文を書くことを始めようと思うよ。


いつか、このnoteが彼女に届けばいいなと思うけれど、そんなことは無いだろうな。Sちゃん、私は近々大阪に行く予定です。お互い無理せずやってこ。


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