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進み続ける

私は、小学2年生(7〜8歳頃)に糖尿病を発症した21歳の女性。
発症をしてから10年以上が経過した。
見た目は周りの人とは差がつかない普通の女性だから、私が糖尿病であることは体調に異変があった時にしか周囲には気づかれないであろう。
ただ、私自身が糖尿病であることを周囲にはなかなか打ち明けにくかった。
小、中学生の頃は、この病気が原因で、友達が出来なかったらどうしよう。あの子は病気だからと言って、周りと差をつけられたりしたらと色々な悩みが頭をよぎった。
そんな時、2歳年上の同じ糖尿病の女性を知った。
その人も私と同じく給食前に保健室を訪れ、血糖測定、インスリン注射を行う。
彼女とは特に病気の話をするわけでもなく、ただインスリン注射をするためにタイミングが重なるだけの関係性だった。
しかし、たったそれだけの関係性なのに私は少し気持ちに余裕が生まれたような気さえした。
『私と同じ糖尿病の人が、近くにいたんだ。私と同じように糖尿病と向き合いながら生活しているんだ!』と。
それからは、彼女とは出会う前とは裏腹に前向きに生活を送ることができた。

時は遡り、高校生に上がった頃。
親友と呼べるほど仲の良い女友達ができ、お昼の時間、授業間の休憩、授業の移動時など時間を共にしたことが多々あった。
休日には、一緒にカラオケやショッピングをしたり、映画を見たりなど。
時には、体調が悪いことを気遣ってくれた。  
私は、そんな友達の優しさに感謝した。
『本当にいつもありがとう、学校でも今もだけど。
病気だけどずっと一緒にいてくれて。迷惑しかかけていないけど、私は…がいなかったら楽しい時間を過ごせなかったよ』
彼女は言った。
『え、何言ってんの!こっちこそだよ!
私だって…がいなかったら絶対楽しい時間を過ごせなかったよ。こんなに話しが合う人今までいなかったし、心から笑い合えるよ!病気なんて関係ない。これからも友達でいてね!卒業してもだからね!』
涙が出た。
私は、自分で自分を封じ込めていたのかもしれない。
私だって、、普通の人とは変わらない、見た目だけは。
自分以外の人を幸せに出来ることもあるんだって。
友達にとって、私は重要な存在なのかもって思わせてくれた。

周りには自分を助けてくれる人がいるって気づかせてくれたあの日から、私は困っている人に手を差し伸べることの重要さに気づいた。

だって、私がそれを実感したから。

私と同じ糖尿病、あるいは持病を患っている方へ
あなたは、いろんな人の力で救われている。
でもね、そんなあなたのことを必要としてる人が必ずいることを忘れないでほしい。
大丈夫。あなたも誰かに幸せを届けれてるよ!

そう信じて、進み続ける。

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