ベランダ花火大会
2024年8月。
体温以上の暑さになることもしばしば。生きているだけで普通にしんどい酷暑だけれど、11月にこの地に越してきてからずっと楽しみにしていたことがある。
熱帯夜の空にドカーンと打ちあがる、夏の風物詩。
そう、花火大会である!
我が家は割と空が広く見える場所に住んでいる。
なので、近場の花火大会であればベランダでギリギリ見れそうだな、とずっと思っていた。
高い建物も周りにあるので、花火と被らなければいいが…と心配ではあったけれど、この暑い中人混みの会場に行く気は更々ない。花火を見る前にぶっ倒れてしまう!
「ベランダから見れる」ことに掛けて、花火大会が始まることを心待ちにして過ごしていた。
2日前くらいから食料を調達した。
当日はベランダに椅子を出して、花火を見ながらご飯を食べようと(勝手に)計画していたので、ダイソーでまず使い捨てのお弁当箱を買った。
そして食料だが、「やっぱり屋台っぽいのがいいかな」なんて思ってやきそば・キュウリ・枝豆を買う。
焼きそば弁当にすることに決めた。
花火大会当日。よく晴れた快晴で、予報では雨も無さそうなとってもいい日だった。
午前中から決行を知らせる花火が何度か打ち上がる。
その音を聞く度、急いでベランダに出てどこで打ちあがったか見る。薄く煙が立っている場所が目視出来た。
「あそこが会場なら、花火はきっと見れる!」
そう確信し、心が跳ねた。
早速夜に向けて、キュウリの一本漬けを作っておく。
COOKPADのレシピを参考にしたが、とっても美味しくできた…今回3本だけしか漬けなかったけど、次は安い時にたくさん買って作り置きしておこう。
夕方まではいつも通りボーっと過ごした。
「薬屋のひとりごと」をAmazonPrimeで一気見して、余韻に浸っていたらいつの間にか昼寝もしてて、アッという間に夜だった…。2期も楽しみ!
花火大会は19時過ぎからの予定だったので、18時ごろからいそいそとお弁当を作り出す。
お弁当といっても焼きそばなのですぐ出来る。枝豆の先端をハサミで切る作業の方が時間がかかった。
お弁当も無事に完成したところで、ベランダに椅子やミニ机を出しはじめる。
大きく窓を開けるので、『虫が入ってきたらどうしよう‥』と内心ビクビクする私。(大丈夫だった)
そんなこんなでバタバタしていると、ヒュ~ドドーン!と大きな音が鳴り、花火がついに打ちあがる!
外は生ぬるい。時折風が吹くと気持ちいいが、じっとしていてもじんわりと汗をかくくらいの気温だ。
無事に花火が見れてよかった、とホッとする。
花火会場から1駅2駅くらいの距離はあるのだが、音が大きくて驚いた。落雷ぐらいの響きがあるぜ…。
同じマンションの人もベランダからみていたようで、あちこちから話し声が聞こえる。
ふと近くを見ると、屋上に出ている近所の人もいたりしてずいぶん賑やかな夜だった。
お酒の缶をプシュッと開ける音がしたり、子供が「た~まや~」と叫んでいたり、赤ちゃんが大泣きしていたり。
普段話し声もあまり聞こえないマンションだが、「みんな本当に住んでるんだ」と改めて思うくらいには、いろんな声が聞こえた。
ヒュ~と打ちあがってから空に花開くまでをじっくり見れるのは遠くから見る醍醐味だなぁと感じた。
他にも花火がまんまるなこととか、煙が風に流されるところとか。
でも近くで見たら、見上げても全部映らないくらいの大きな花火で空が見れるんだろうな~と思って、それもちょっと大迫力でいいかも。
1時間半くらい見て、いよいよクライマックス。オレンジ色のしだれ柳のような花火が一気に打ちあがる。
青やピンクの花火も可愛いけれど、この花火が私は一番好きだなぁ。
終わった後、どこからともなく拍手が鳴る。自分も拍手していた。
我が家以外のベランダ会場でも、至る所でこの花火に対する拍手が贈られているんだろうなぁと思うと、なんか人間の感情って尊いね…(謎)
エアコンの効いた部屋で待機して、花火を見終わって即エアコンの効いた部屋に戻れるというのはベランダ花火の一番のいいところだ。
でも焼きそば弁当だけじゃ足りなかったので、体を落ち着かせる前にそのままスーパーへ行って見切り品のしいたけを買ってきた。夫がバター醤油焼きを大量に作っていて、私も一緒に食べた。
寝る前は撮った花火の動画を見て、また余韻に浸る。
ベランダ花火のおかげで、とってもいい一日…いや、夏を過ごすことが出来たと思う。
毎日のようにいろんなところで工事があり、いつも同じだと思っていた景色も少しずつ変わっている。
来年も、ベランダから花火が見える景色だといいな。
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