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もっとも簡単に行動を変える方法。自分に「小さな質問」をしよう。

ずっと考えているのに、なかなか行動できないことがある。あるっていうか、いつもだ。一歩踏み出したいのに、いつまでもウジウジしている自分が好きではない。アクセルを踏むと動くのは分かるんだけど、その勇気がないっていう感じかな。

そんな、何もできない私でも、一歩踏み出して行動を変えるために、必要なスキルがある。たとえて言えば、アクセルの前に、ギアを入れないといけないってことだ。今日はそんな話「小さな質問」をする技術について。

「小さな質問」は侮れない

行動を変えるためには、意識を変えないといけない。そして、意識を変えるには「質問」が効果的だ。といっても、何か大仰な質問をする必要はない。小さな質問でよいのだ。

面白い例が、本の中で取り上げられている。

毎日、出社してきた同僚に「今日、停めた駐車場の隣の車の色は何色だった?」と聞くのだ。きっと、同僚は何を言っているか分からずに、いぶかし気な顔をすることだろう。それを毎日繰り返す。すると、ものの数日で、同僚は、車を停めた瞬間に、隣の車の色を確認してしまうようになるだろう。著者曰く、これが質問の力だ。

質問されると、必ず脳は答えを出そうとする。抗おうとしても、隣の車の色をチェックしてしまうはずだ。質問が意識の中にしっかりと入ってしまったからだ。だから、自分の意識を変えるためにも、質問をしなければならない。動き出すのに恐怖を感じるような行動を起こすには、その前に、小さな質問を繰り返すことが有効だ。

自ら答えを探す脳

例えば、医療の現場では「運動をしなさい」と言われる。生活習慣病を抱える患者たちは、運動しなければならないのは嫌というほどわかっている。しかし、どうしても運動しようという気持ちになれないのだ。そんな時に、質問が効果を上げる。

カギは、大きすぎる質問ではなく、小さな質問(できるだけ小さな一歩を自分で見つける質問)を用意することだ。以下の質問は、本書の中に登場するものだ。医師が「運動しなさい」とではなく、こんな質問をすると良いのだ。

・健康が最優先事項なら、今日はこれまでと違うどんなことをやってみようか?
・水をたくさん飲むことを忘れないために、どんな方法があるだろうか?
・毎日、運動の時間を数分でも多く取るにはどうしたらよいだろうか?

大事なのは患者自らが考えるということ。

この質問を受けて、ある患者は、車にミネラルウォーターの空ボトルを置くという小さな行動をとるようになった。それを見れば水分摂取の重要性を思い起こすからだ。また、ある患者は、テレビCMの間、1分だけ足踏みするようになった。そして、それは定期的に運動する習慣につながった。

「どうしたら10キロ痩せられるか?」とか、「どうしたら毎朝5時に起きられるだろうか?」などの、身もすくむような質問をしないことだ。本能的に恐怖心がブレーキを踏むことになる。

意外なことに、質問は、小さければ小さいほど効果があるのだ。

ネガティブな質問をしない

ここで注意しなければならないのは、自分を責めるような質問しないことだ。そんなこと聞いてもどうしようもない質問がある。

「どうして私は痩せられないのだろう」
「どうしてこんなに怠惰なのだろう」
「いつになったら、ちゃんとできるのだろう」

実は、この質問には答えがないことが分かるだろう。「どうして~~~なの!?」という時、実はそれは質問ではなく「叱責」になっていることが多いからだ。子供に「どうして、宿題をしなかったんだ!」と言って、子供がいろいろな理由を話し出すと「言い訳するんじゃない!」と怒ってしまうんじゃないだろうか。

自分の頭の中でも、同じことが生じている。

「どうして~~なんだ」と質問すると、確実にネガティブな答えしか返ってこない。「どうして自分はダメなんだ?」と質問しても、答えのない迷宮に入り込むだけだ。質問をするのは、行動を変えるため、確実に一歩を踏み出すため、ポジティブな結果を得たいからなのだ。大事なのは、小さくて、ポジティブな質問だ。

例えば、できたことに注目する質問はどうだろうか。「これまでに、どんなことができただろうか」「私にはどんな長所があるだろうか」。こういう質問は、自分をポジティブな気分にさせる。そして、できたところが、さらにできるように、自分を激励すればいいのだ。

小さな質問を繰り返す

このようなポジティブな質問、小さな質問を繰り返すことが大切だ。繰り返しの効果について、この本には、こう書かれている。

「同じ質問を数日間あるいは数週間(どんなに長くてもかまわない)繰り返すこと。情報を記憶する海馬は、同じ質問を繰り返されると、かならずそれに取り組むようになる。つまり、独自の方法、独自のスケジュールで、脳は答えを返してくれるのだ。」(P76)

繰り返される情報を脳は大切なものとみなすようになる。そこで、私は、毎日つけている日記に、小さな質問を一つ書き残すようにしている。質問を書いておくと、それが刺激になって、いつも脳は答えを意識するようになるだろう。そして、気がつくと、少しずつ行動が変わり始めるのだ。

これは非常に有効な方法だけれど、あまり知られていない。ぜひ、考えてみてほしい。

「自分の行動を変えるために効果的な「小さな質問」とは何だろうか?」

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq