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ビデオ会議の違和感を解決【感想】「ガッテン!~心をつなぐ○○パワー!ビデオ通話の極意~」

コロナ禍になってから、仕事上の打ち合わせはメールか、オンライン会議(ZOOM・スカイプ・LINEビデオ)などになった。最初は、すべて在宅で済むので楽ちんだなと思っていたんだけど、だんだんストレスもたまってきた。ビデオ会議は、うまく発言できなかったり、消化不良で終わったりすることが多いのだ。1対1に類する状況だといいんだけど、5~6人集まると、話を合わせるのが難しいことこの上ない。

そこで、今回のガッテン!を見て、本当に役立った。何度もガッテン!した。NHKオンデマンドなどで録画を見られるのであれば見たほうがよい。番組ホームページには概要も載っている。

ビデオ会議と対面会議の違い

ビデオ会議で、なかなか話がかみ合わなかったり、空気感をつかめなかったりする原因が分ったという。それは「カメラと画面の位置が違う」ことだという。画面を見て話すと、相手とは目が合わない。カメラを見て話すと画面が見られない。相手と目と目を合わせて話しているという実感がないのだ。そのため「うなずく」回数が激減していることが明らかにされた。

ある実験では、5~6人での会議をビデオ・対面の2パターンで行った。実は、この実験で計測していたのは「うなずき」の回数。対面では548回うなずいているのに、ビデオ会議では153回しかうなずかなかった。実は人間は話す時、常にアイコンタクトを取っており、目が合うと相手はだいたい、うなずきで返すものなのだ。これが「聞いているよ」という合図になっている。ビデオ会議の場合は、互いに(無意識のうちに)うなずきが極端に少ないために「ちゃんと伝わっているだろうか」という不安が生まれてしまうというわけなのだ。

うなずき担当

そこで、会議を行う際には、とにかくうなずく担当の「うな担」を設けて実験を行う。うな担は、発言者が話すたびに、うなずくだけの役割なのだが、発言者は、これだけで圧倒的に話しやすくなるのだ。そして面白いことに、うな担がいる会議では、それを見た他の人たちもうなずくようになり、会議にリズムが生まれてくることが明らかにされた。

互いの発言の際に、意図的にうなずくようにすることで、会話しやすい環境が生まれるのだと分かる。

ボディランゲージの役割

もう一つ、抜群に興味深かったのが、会話における身振り手振りの役割だ。即興ラッパーとして有名な「晋平太」氏を使った実験があった。彼に腕組みさせ、手を動かさせない条件でラップを歌ってもらうと、言葉が全然出てこなくなったのだ。ゼスチャーには「言葉の検索」や「流暢さ」を生み出す甲があるのだという。ラップの時のあの手の動きには意味があったのだ。

ビデオ会議では、顔しか映らずゼスチャーも少なくなる。相手の反応も薄いとゼスチャーも少なくなり、こちら側の発話能力も落ちる。

次回のビデオ会議でやってみよう

相手の反応を引き出すために、やってみたいことはカメラを見ながら話すことだ。カメラを見て話すと、相手から見るとまっすぐ見られている感覚になり、目が合っているように感じるだろう。そのため、反応しないわけにはいかなくなる。実際に、画面を見ながら同時にカメラを見られるようにした特殊な機器で実験したところ、聞き役の人は倍以上うなずくようになったという。ただ、相手がうなずいているかどうかを見られないのが痛いところだけど(笑)

もう一つは、できるだけゼスチャーを交えて話すことだ。ラッパーになるまで、手を動かさなくてもいいんだけど、画面にも見えるように手を動かすことで、臨場感あふれる発話になるだろう。会議で「うな担」を設けるかどうかは分からないけれど、とりあえず、一人うな担をやってみて会議の雰囲気が良くなるかどうかを見るのも良いのではないだろうか。

この時期のお悩みにぴったりのガッテン!であった。

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq