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ウィズコロナを成功させる秘訣・保存版【感想】BS1スペシャル 「可視化でここまで見えてきた!新型コロナ 感染のメカニズム」

コロナとの綱引きは大変だ。コロナ自粛モードに入って、もはや半年になる。根性論だけでは疲弊してしまう。

緊急事態宣言が出て、皆で一気に自粛に入れば、新規感染者は減るが経済活動はガクンと落ち込む。新規感染者が減ったので、政府が各種イベントや旅行を促すと、再び感染者は増加に転じる。すべての人に行きわたる安全なワクチンができるまでは、まだまだかかるし、その時まで、すべての活動を停止させるわけにはいかないし、バランスが難しい。

新しい生活様式、ウィズコロナは不可能ではないが、そのためにはコロナに対する知識が不可欠だ。NHKはコロナ騒動が始まった時期から、飛沫や接触感染がどのように広がるか、見えないウイルスの「可視化」に取り組んで様々な実験を行ってきた。会社でも、学校でも、こういう番組を皆で一度しっかり見て、コロナを正しく怖がることが必要だ。これは保存版だ。

日本の優れたコロナ対策

ヨーロッパやアメリカでコロナ患者が爆増し、医療崩壊が生じ、多数の死者が出たのとは異なり、海外から見ると日本は見事にコロナを抑え込んでいる国だ。「ジャパンミラクル」と言われている。しかし、新型コロナの特性を知ると、日本はごく初期の時点から、見えないウイルスに対して正しい対応をしてきたことが分かる。その一つが、マスクの徹底だ。

もともと、日本人はマスク大好き国民で、とくに理由がなくてもマスクをつけている人が多い。コロナが流行し始めた時期から、街中はマスクだらけになり、マスクの買いだめで品切れが続出した。転売屋がマスクを売り出し、国がマスクを配布するほど、実は各家庭にマスクが備蓄されたのだ。
実はWHOは3月の時点では「マスクに科学的な妥当性はない」と言い続けてきた。特に無症状の人がマスクをつけても意味はないと。しかし、これが完全に間違っていた。コロナは、マイクロ飛沫で感染する。

マイクロ飛沫

マイクロ飛沫は、空気感染と飛沫感染の間に属するもので、世界的にも、これまで明確な分類がなかった。しかし、コロナについて理解が進むにつれて、このマイクロ飛沫が空気中を漂い感染リスクを高くしていることがわかったのだ。コロナの恐ろしいところは、無症状の感染者から感染が広がるところだ。感染者のマイクロ飛沫が飛び交う部屋に入るだけで感染してしまう。

ちなみに、マスクをしているだけで、マイクロ飛沫はほとんどシャットアウトできる。症状があってもなくても、マスクをつけているという習慣は完璧に正しかったのだ。世界的に、マイクロ飛沫の存在が認められたのは7月のことだ。ここまで、マスクの有効性に関しては、統一見解が出せないままだった。しかし、日本人の衛生意識は、マイクロ飛沫を抑え込んでいた。さらに、クラスター対策である。

三密を避けよ

コロナに対する日本の初期戦略は、まずは徹底してクラスターをつぶすというもので、保健所が感染者を徹底的に追うことで、三密の存在が明らかになった。コロナが感染しやすい状況を、世界に先駆けてつかんでいたのだ。マイクロ飛沫は、最低20分は空気中を浮遊する。

中国の料理店では、無症状感染者の咳から、マイクロ飛沫が店内を舞い、エアコンの風に乗り、遠くのテーブルの人を感染させた。飲食店や夜の街をターゲットに、徹底的に取り締まったのは間違いではなかった。閉鎖空間で喚起ができず、飛沫が漂う場所では、当然クラスターが発生しやすくなるのだ。海外でも、三密を避けることが、徹底され始めたのは、比較的最近のことだ。

手洗い・消毒大好き

もともと、日本人の衛生意識は高い。(男性だと、トイレから出て手を洗わない人は多いけど・・。)比較的消毒大好きな国民性だと思われる。これも功を奏している。接触感染の脅威を確かめるために、海外で行われた実験によると、コロナウイルスはステレンス製・プラスチック製の製品の上では、なんと3日間生き続けるのだそう。特に2~3時間は感染力が強い。

ハイタッチサーフェスと呼ばれる、スイッチ・ドアノブ・受話器・リモコン・机・椅子の取っ手などから、接触感染する。黙っていると人は、何度も顔を触る。口や目などの粘膜にウイルスが触れると、すぐに感染する。

出かけるたびに、店頭にある消毒液を使うのは理にかなっていた。ドラッグストアからは、アルコール・消毒液も売り切れている。この辺の衛生意識は、他国の追随を許さないくらい。おそらく、潔癖症・強迫神経症と診断されてもおかしくないような国民性なのだ。ただ、これが、結果としては、コロナを見事に抑え込んできたのだと言える。これからも消毒しよう。

日本のコロナ対策は優良

色々批判は多かったとはいえ、この半年前後を振り返っても、日本全体として取ってきたコロナ対策は間違っていない。むしろ、外国の一歩も二歩も先を行ったものだったのだ。感染者数や死者数がそのことを物語っている。そして、周囲を気にする国民性、同調圧力もあり、自粛モードが加速し、結果としては多くの人命を救ってきた。

では、今後、気を付けなければならないことはなんだろうか。

家庭内感染を防ぐ

どうやって気を付けても、外で仕事をしている限り、ウイルスをもらうことはあり得る。そんな時、家庭内で連鎖感染を防ぐ方法が必要だ。

船内で爆発的に感染者を出したダイヤモンド・プリンセス号の各部屋を調べたデータでは、感染者の部屋の「トイレ・ユニットバスの床」や、先にふれたハイタッチサーフェスから、ウイルスが検出された。シャワーの時に咳をしたり、痰を出したり、分泌物が多くなるらしい。また、感染者の便からもウイルスが検出されているらしい。だから、家族内では、とにかく、トイレ・お風呂周辺は要注意だ。こまめに消毒するようにすればよいだろう。

我が家では、基本的に、毎朝トイレを掃除したのちに、消毒しているので、この方針は間違っていなさそうだ。

感想まとめ

これまで、NHKの番組でチラホラと見かけていた実験やデータが勢ぞろいしたという番組だった。そして、これまで注意を喚起していたことが、大筋で当たっていたことが分かる。コロナが感染するメカニズムが分かってくれば、それを防ぐのは不可能ではない。

例えば、ビュッフェ形式で接触感染によりコロナウイルスが広がった実験では、ビュッフェ形式をやめて店員が配る形式にし、食事をする人もこまめに手を拭くようにするだけで、コロナウイルスの拡散は30分の1に抑えられた。また会社の中で、仕事をする際に、ハイタッチサーフェスを、こまめに消毒することで、接触感染は800分の1に。正しく対応すると、コロナ感染のリスクは激減することが分かった。

マスク・手洗い・消毒・換気は絶対必要。当分の間は、一緒に食べたり、飲んだり、マスクを外してしゃべったりしなければ大丈夫。人ごみに出て行かねばならなくても、こまめに手を洗い・消毒することでリスクは下げられる。これだけわかってくれば、ウィズコロナで店舗を再開できるところも増えてくるかもしれない。一部業態を変えなければならないようなところもあるだろうけれども、それも必要なことだ。命あっての物種だから。

これまでのコロナ対策の妥当性が分かり、今後の展望も見えた。最後に賀来先生が言っていたように、こうした正しい知識に基づく対策こそが「ワクチン」と言えそうだ。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq