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生活習慣から鍛える心「メンタル・タフネス ストレスで強くなる」ジム・レーヤー

著者は、スポーツ選手のメンタルトレーニングの専門家だが、毎日、恐るべきストレスを浴び続けるビジネスマンに向けて、この本を執筆している。スポーツとは違って、人生には引退はない。人生にはストレスがつきものだから、避けられないストレスとどのように付き合い、それを活かすのかにフォーカスしている。実際ストレスは悪いものではない。ストレスが無いと人間はダメになる。

主にメンタルのコントロール技術が取り上げられているとはいえ、睡眠習慣・栄養・運動・休息等の「身体習慣」もストレスに対処する人には欠かせない。メンタルを強くしたい一心で書き続けているブログだが、気がつくと話は、生活習慣や食事に向かっている。実はこれは、メンタルタフネスへの唯一の道なのかもしれない。

身体習慣を鍛えると心が強くなる

「運動することはまさにストレスにさらされることである。ストレスとはエネルギー消費であることを思い出してほしい。精神・肉体・感情いずれの面にしろ、エネルギーを消費させるものはストレスとなる。ストレス反応がはじまり、エネルギーが消費されるたびに、強力な生化学上・生理機能上の反応が起こる。ストレス対処能力はエネルギー消費に伴う化学反応といやおうなく結びついているのである。」

「運動とはエネルギー消費そのものである。職場でやる気をだしているときに働いている生化学的メカニズム・・が、運動している時にも刺激される。より高レベルの肉体的ストレスに対処できるように訓練していくと、身体はより多くのエネルギーを生み出せるようになり、あらゆるストレスのエネルギー消費にうまく適応できるようになる。」(P207)

「タフネスは精神や感情、肉体がストレスにさらされることによって身に着く。大切なのは、ある人のタフネスと強さはストレスにさらされたことと直接結びついているということで、さらされるのはどんなストレスでも構わない。ただ、さまざまなストレスのなかで、運動によるストレスが一番手軽に、適度に与えることができ、エネルギー消費に最も大きな効果があるということは言える。」(P222)

メンタル・タフネス ストレスで強くなる ジェームズ・E.レーヤー(TBSブリタニカ)

肉体のコントロールは、精神のコントロールと同義だ。精神を鍛えたければ、肉体を鍛えることだ。早起きや姿勢改善、筋トレ、ストレッチ、健康的な食生活、早寝早起き、呼吸法、こういった身体習慣は、そのまま、強い精神ストレスに対応するための準備となる。こうした身体習慣は一日で身に着けることは不可能だ。ちょっとずつ、ちょっとずつ、負荷を強くしながら、習慣は確立されていく。実は、これがメンタルの強さを身に着ける究極の秘訣なのだ。

身体に加えられる、より強度のストレス(刺激)に肉体が耐えられるようになると、同時に、メンタル面での負荷にも耐えやすくなる。ストレスに強い心身が出来上がるわけですね。これは憧れます。

メンタルの弱さを克服したい

この本の冒頭では、メンタルタフネス度を測る4つのテストがあります。そのうちのひとつはEQだ。

このテストは下記の5つの項目に対して自己採点していくもので、点数が高いほどEQ(こころの知能指数)が高いということになる。

1)自分の感情を知る
2)感情をコントロールする
3)自分の感情を動機づける
4)他人の感情を理解する
5)人間関係をうまく処理する

私のEQは最低ランクの「31点」で「要注意」ランクだ。とくに(2)(3)が致命的に弱い。自分の感情も、他の人のも感情をくみ取る力はあるんだけど、自分の中にわいてくる感情をコントロールするのが弱い。他にもいろいろなテストをやってみたけど「おじけづいている」「不安感」「依存心」「悲観的」などの点で、人並み外れた低い数値が叩き出された。なんじゃそりゃぁ。

こんな弱いメンタルで、これまで、頑張ってきたなとかえって自分を褒めたくなる。しかし、「これが自分の性格で、もう変えようがない」わけではない。脳には「可塑性」がある。人は変わろうと思えば、必ず変わることができる。大切なのは決意だ。

感想まとめ

今後、身体習慣がメンタルとも結びつくような方法で自分をバリバリに鍛え上げていきたい。結局、早寝早起きとか、食べ過ぎないとか、飲みすぎないとか、適度に運動しようとか、偏りなく食べよう、という無難な線にすべてが落ち着いていくのが面白い?。

そして、それこそが身体にも心にも良いというのだから、だいたい、すべてのノウハウ本の言うことは正しいんだろう。新奇な方法ばかりに頼らず、コツコツと真面目にトレーニングに励もうという意識を新たにした。

(追記)この後、メンタルタフネス本を色々買いあさったけど、この本以上の良書はないようだった。最初に出会った本が良かったんだな。

綿樽剛の著書一覧

#生活習慣 #鍛える #メンタルタフネス   #ストレスで強くなる #ジムレーヤー

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq