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ADHDに合う仕事、合わない仕事。私の場合。
ADHDが社会で幸せに生きていくコツは、自分に合った仕事を見つけることだ。合わない仕事についた時の苦痛は半端なものではない。
私の人生経験から、間違いなく言える。幸い、私は数社を渡り歩いたり、バイトをしたりした経験で「絶対、無理」と思える仕事が分かっているが、一社のみだったら「単にできない人」で一生を終えていただろう。その一方で、ほとんど負荷を感じず楽しく行える仕事もある。
だから、ADHDだからってあきらめないでほしい。
ADHDに合わない仕事(私の経験から)
ADHDに合わない仕事を大きくまとめると「急かされる仕事」「マルチタスクが求められる仕事」ではないか。接客業をやっていた時には、混雑時のレジ打ちで大パニックになり、ひんしゅくを浴びた。お客さんが怒れば怒るほど逆効果になるのだ。
電話を受けつつ、対面での接客をこなす総合事務のような職場にもいたが、同時並行的に処理をこなすのが無理だった。ワーキングメモリが少ないといわれることがあるが、本当にそのようだった。焦ってくると、電話口の相手の会社名も注文数も何から何まで聞き取れなくなる。
ADHDには、忙しい仕事が無理なのだ。忙しくなると、他の社員も余裕がなくなる。私の存在は重荷でしかなかった(と、見えた)。きれいなOLさんに、思いっきり舌打ちされて凹んだことを思い出した。いつもは優しい人だったが「ほんと、使えねぇ」という心の声がはっきり聞こえたよ。
ADHDに合う仕事(私の場合)
私の場合は、他業種を色々経験できたのが良かった。一社だったら、ほんと可能性を発揮できないままだった。ADHDには、試行錯誤しながら、いろいろな仕事をしてみることをおすすめしたい。
対人援助職(ソーシャルワーカー)のような仕事をしている時は、長所が大いに発揮されていた。事前に準備することができ、とっさの対応だとしても人間相手だと強さを発揮することが分かった。とくに相手の感情の機微に敏感だった。20年前にカウンセラーを目指していたのも、あながち間違いではなかったのが分かる。
会社経営をしていた時には、事務職や経理を他の人に任せることで、アイデアをどんどん出して前に進める才能があることが分かった。才能というと言いすぎかもしれないけれど、メディアの取材もたくさん受ける会社になった。どうやったらメディアが食いつくかを研究したからだった。そういう意味では広報とか企画とかも向いていると思う。
フリーになってからは、ライター業に活路を見出した。WEBライティングやサイト運営。とにかくコンテンツを生み出すのは楽しかった。何より良いのは、対面でプレッシャーをかけられないことだ。自分自身の裁量の中で、時間を割り振って作業に没頭するのは快感ですらある。
もちろん、ADHDの特性を理解して、自分の集中力をフルに使いこなさないとダメだけど。
まとめ:ADHDだからってあきらめないでほしい
ADHDの能力が必要な職種というのも多い。ADHDの凸凹した能力があるからこそ突破できる壁もある。凡人にはできないことができる。(凡人ができることができないんだけれども。まあ、その辺はバランスだ。)
ADHDは、できないことが多いから二次障害としてのうつ病(うつ状態)を経験することが多い。しかし、ADHD=うつ病ではない。できる限り、前向きに考えたい。
最悪だと思っても、おそらく、今は最悪ではない。後になって、あ~あの会社にいなくてよかったと感じる時が来る。生きていればこそ、必ずチャンスが巡ってくる。そう考えてほしい。
綿樽剛の著書一覧
大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq)