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「失敗学」に学ぼう、大切なのは失敗を活かす人になること。

管理職としてチームを率いる仕事をしている時に、特に読みふけっていた本が「失敗学」だった。ADHDの基本特性として、非常にミスをしやすいタイプではあるのだが、チームとしての失敗は組織に打撃を与える。自分だけの問題ではないのだ。

私は、考え方も、見込みも、基本的に甘いところがあるので、このままいったら絶対破滅するよなと思って「失敗」から学ぶことを意識しようとしてきた。その辺は、かなり真面目だと思う。

本当は失敗したくないけれども、人間が失敗しないのは無理な話だ。できるのは、失敗を活かす人になることだけだ。

失敗学を分かりやすく学ぶ

そんなわけで、畑村洋太郎氏の失敗学、何冊か読んだのだが、基本的に工学系の知識が乏しい私にとっては、かなり難解だった。そんな私が、失敗学の肝を学ぶためにおすすめするのが、このドラマだ。

天才的な工学博士が「事故調査委員会」で、失敗の原因を突き止めるために、奔走するドラマ。ミス・ジコチョーだ。松雪泰子演じる、ミス・ジコチョーは「失敗学」の権威として登場する。ドラマなので、わかりやすい事例(多少、難しい案件も事例解説が分かりやすい)をもとに、小さな失敗から学ぶ大切さを教えられる。

ストーリーは基本的に一定だ。最初は、それほど調査しなくても原因が分かりそうな事故調査なのだが、二重三重の原因が絡み合っていることが分かってくる。やがて、最後はどんでん返しで、失敗の原因が突き止められる。「失敗学」をシャーロックホームズ仕立てにしたという感じ。そして、毎回、最後の最後に、さらにひねったオチをつけるあたり、脚本がうまい。

楽しみながら「失敗学」の基本を学べる。

失敗は組織の問題

失敗の原因を探ると「誰の責任なのか?」という責任論になることが多いのだけれど、突き詰めると、多くの場合、それは組織の責任だ。失敗が生じやすい構造上の欠陥を放置していたり、失敗をすぐに報告できないようなプレッシャーが存在していることが多いのだ。トカゲのしっぽ切りでは、何も解決しない。(そればかりか、問題は先送りになり、もっと大きくなる。)

誰もが失敗は認めたくないものだし、発覚すると、辛い気持ちになるものだ。しかし、その失敗事例が共有されなければ、おそらく、もっともっと大きな問題が生じてしまう。有名なハインリッヒの法則によれば「1つの重大な事故の背後には、29の小さな事故があり、300のヒヤリとする事象がある」のだ。ヒヤリの段階で、失敗が共有されていれば、大きな問題を避けることができる。

失敗を活かす人になる

この記事を書いているのは、最近、失敗をしたからだ。薄々は気づいていた(見ないようにしていたのかもしれない)けれども、自分のミスに思いっきり直面させられる事態となった。最初は受け止めきれなくて、気分が悪くなり、責任転嫁しようとした(ちょっと逆ギレしかかった)。しかし、冷静に考えると、これは、私の失敗だったのだ。

でも、大事なのは失敗を受け止めて、それを活かす人になることだ。人間は必ず失敗するものだ。そうであれば、一回一回の失敗から学び前に進んでいく人の方が、決して失敗を報告しない人よりも偉大ではないだろうか。

「決して失敗してはいけない」「私は失敗をするべきではない」という非合理的な考えを「失敗したとしても、それを受け止めて改善する人でありたい」という柔軟な考えに書き換える努力を一生懸命しているところだ。ああ、いつになっても「成長痛」ってのは辛いものだなぁ。

#失敗学 #ミスジコチョー #NHK #セルフヘルプ心理学

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq