マインドフルネスをベースにした心理療法である「ACT」は自分探しにピッタリじゃないか?という話〜こころがふわっと軽くなるACT〜
邦書で素晴らしいACTワークブックが!
半年以上前に、著書『幸福になりたいなら、幸福になろうとしてはいけない』を下記記事で紹介しました。
上記の本が素晴らしすぎて、なかなかACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)の名著が出てこない印象笑。
とは言え、海外の本は引用文献が多く、エピソードも交えているため本が分厚くなりがちでガチで読みたい人にはいいですが一方で
知識をすぐに使っていきたい人
にはまどろっこしい面も否めないかもしれません。私は翻訳のぎこちなさ含め「これは味がある文章だなぁ」とか思いながら読んでおります笑。
なので好みの問題かと思われますがそんな中で、「おっ」と感じたACT本を見つけました。
それが著書『こころがふわっと軽くなるACT』という作品。
本書は200ページ未満でありながらも、ACTのワークブックとして進めやすいものとなっておりました。
【おさらい】ACTってなんだっけ?
さて、ここまでで
いやそもそもACTってなんだよ!?
ってなりそうなので、軽く説明しておくと
ACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)
=「受け入れる」ことに集中した心理療法
という直訳。もっと詳しく話すと
ネガティブに固執せず、
自分を観察し、
思考を思考としてとらえ、
今の自分を受け入れ、
何かしらの媒体(「呼吸」が多い)をベースに「今ここ」の意識を払う
といった「マインドフルネス」をベースに行ったあと、
「今ここ」の意識を用いて自分の本当に望んでいることをはっきりさせ、最終的にその価値観に沿って行動させるための心理療法です。
まどろっこしいので、上の記事でも用いたACTの六角形を用意しました。
上の説明では、最終的にガチの行動をさせるためという説明ですが、心理的柔軟性を持つためには図の6つの要素のどれが欠けてもダメ。
マインドフルじゃない時(例えば金欠で焦っている時)に自分の価値観なんて分からないでしょう。行動しても「なんだかなぁ」と違和感バリバリになります。
逆に実際に行動しないでマインドフルネスだけしていても現実は動かず、これまた「なんだかなぁ」となります。まぁネガティブに押しつぶされることは少なくなるかもですが。
色々言いましたけど、
心理的柔軟性=マインドフルネス+価値観+ガチ行動
を体系化したのがACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)です。
・うつから不安神経症
・タバコのような中毒性あるもの
・慢性的なストレス・痛み
・コミュニケーション
に対してバツグンの効果があることが証明されており、科学者の間で今でもホットな手法。
ACTは人生を豊かに、意味あるものとし、かつ不可避である苦痛に効果的な対処法を教えてくれる心理療法です。
ACTワークをおすそわけ”「価値観」のワーク”
というわけでここでは既にマインドフルネスに近い状態として「価値観」のワークをちょっとだけ書いておきます。
価値を見つけるために重要な要素は
人間関係:家族や友人、職場の同僚含めた全ての関係
仕事・教育:キャリアや技能開発、知識を広げるなどのスキル関係
個人的成長・健康:活動による成長や健全性といったライフスタイル関係
余暇:リフレッシュするための趣味関係
の4つに分かれており、そこに対して様々な質問を下します。
実際のワークはもっと多いですが、3つだけそれぞれ抜粋すると
人間関係
1.どのような関係を築きたいと思っていますか?
2.どのようにふるまいたいですか?
3.付き合っている人々で、何人かと一緒に、一生続けたい行動は何ですか?
仕事・教育
1.職場あるいは学校に、自分のどのような資質を持ち込みたいですか?
2.職場あるいは学校では、どのような人間関係を築きたいですか?
3.どのようなスキル・知識・資質を開発したいですか?
個人的成長・健康
1.どんな活動を始めたい、あるいは再開したいですか?
2.どんなグループや組織に入りたいですか?
3.自分のライフスタイルをどんな風に変えたいですか?
余暇
1.どんな趣味、スポーツ、レジャーに参加したいですか?
2.どのようにリラックスし、緊張を解き、楽しんでいきたいですか?
3.どんな活動を今以上に行いたいですか?
という感じ。これを1週間に1回行うといい感じ。
また、検討したのちに
これら4つのうち自分にとって最も重要な要素は何ですか?
自分にとって今1番無視している要素は何ですか?
というワークを行い、おぼろげな価値観をだんだんハッキリさせる感じです。
これは実に参考になりました!定期的に取り組もうと思えました!
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