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メンタリズムパフォーマンス解説⓵  ~ウィッチハンド~

 今回はメンタリズムパフォーマンスの紹介とその解説です。僕のnoteでは、心理学の知識とは別にパフォーマンスの解説も時々やっていこうかなと思っています。今回紹介するのは「ウィッチハンド」というパフォーマンスです。これは何かというと、手に握れるサイズの小物を左右どちらかに握ってもらい、メンタリストが当てるという至ってシンプルな現象です。これは、初めてパフォーマンスに挑戦する方には良い難易度のものだと思うので、是非やってみて下さい。


Ⅰ.表情を読む

 基本的には表情観察と力の入り具合を見ます。相手に左右どちらかに小物を握ってもらい、両手を前に出してもらいます。その後メンタリスト(以下演者と表記する)は他愛もない話をして、相手がリラックスしている時の表情をよく観察します。その情報をインプットしてから、演者は左右どちらに握っているのかを探りに行きます。まずは勘で良いので握っているなと思う方(ここでは右手とします)を相手にぶつけます。言い方としては「なぜ右手に握ったんですか?」と自信満々に言いましょう。どの心理戦にも言えることですが、演者が強気で、何もかも全てお見通しだというような雰囲気でいることが重要です。本当は何も分かっていませんが笑

 このような言い方で相手にプレッシャーをかけていきます。プレッシャーがかかったかどうか分からないという人がいると思いますが、そこで役に立つのは一番最初に観察した相手のリラックスした時の表情です。もしも右手に握っていなければリラックスした表情を見せるでしょう。リラックスの表情は人によって違うので一概にこれだと断定できるものはありません。その場で観察して情報収集しましょう。このように、相手の「緊張」と「リラックス」の差を見極めていきます。最初は慣れないかもしれませんが、緊張ってこのことか!リラックスってこういう感じか!というのが感覚的に掴めてくると思います。


Ⅱ.筋肉を読む

 次に、表情とは別に、相手の腕の力を読む方法です。メンタリズムの世界では「マッスルリーディング」と呼ばれる技術です。正直にいうと、表情を読むよりもこちらの方が圧倒的に難しいと思います。なのでめげずに何度も挑戦してみて下さい。見方としては、まず両手を前に出してもらった時、時間が経つにつれ片方の腕が段々下に落ちていきます。この時、落ちていった方の腕には物は入っていない可能性が高いです。理由としては持っている方が力が入っているため、少しばかり筋肉が固くなります。なので時間が経っても中々力が緩まりません。

 もう一つのやり方として、触って分かる方法を紹介します。先ほども言いましたが、持っている方の手は力が入っています。なので、相手の手の腱の部分を人差し指で内側から外側に押してあげます。すると、握っている方の手は握っていない方の手に比べて簡単に開かなくなります。また、「片方ずつ見たいので」と言って、どちらかの手を相手の意志で下に降ろさせます。見ていただきたいのは、下に降ろそうとするとき、ナチュラルに手を降ろしているのか、気を使いながら降ろしているのかの違いです。気を使うというのは、他方と比べてゆっくり降ろしていたり、手を過度に見ていたりなどといった行為をすることです。これらを訓練していけば、一目見ただけでも筋肉の入り方が分かるようになってきます。そしてそれは今後も紹介・解説するパフォーマンスには欠かせないものとなってきます。


Ⅲ.最後に

 いかがだったでしょうか。メンタリストといえばやはりパフォーマンスを思い浮かべる方が多いと思います。パフォーマンスを行うことによって周りの人はあなたのことをすごいと思うかもしれませんし、人によっては特別な存在として見られるかもしれません。しかし、これはあくまでもエンターテイメントだということを忘れず、悪用はしないでくださいね。ではまた!


                     



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