仙台育英・須江監督の心の指導法：甲子園の舞台裏
高校野球の夏の甲子園決勝。昨年の優勝校、仙台育英（宮城）と慶応（神奈川）が激突した。
結果は仙台育英が2対8で慶応に敗れたが、仙台育英の須江航監督の率直な言葉や指導法が多くの人々の心を動かした。
須江監督は「青春って密なので」という言葉で昨年の優勝を祝い、その哲学が注目されるようになった。
心理学的に考えると、この「密」は高校生の持つ激しい感情や経験を指す可能性が高い。
須江監督の指導法は、選手たちの内面を理解し、それを最大限に引き出すというものだった。
昨夏の優勝直後、彼は次世代の選手たちに比較を避け、自分たち自身を信じてプレイすることを求めた。
心理学的に見ると、他者との比較は自己評価を下げる原因となり得る。
須江監督のこの方針は、選手たちの自己評価を維持しつつ、自らの能力を信じて挑戦することを促している。
また、監督自身の選手としての経験が彼の指導方針に大きな影響を与えている。
選手として活躍できなかった経験から、彼は裏方としての役割を受け入れ、選手たちの気持ちや悩みを深く理解するようになった。
これは、彼の「共感力」や「柔軟性」の源であると言える。
最後に、敗戦後のコメントにおいても、彼の人間性や指導哲学が垣間見える。
特に、控え選手たちからのメッセージに対する彼の感謝の気持ちは、選手一人ひとりを大切に思う彼の姿勢を示している。
総じて、須江航監督の指導法は、心理学的な要素を多く取り入れており、それが選手たちの成長やチームの成功に寄与していることが伺える。
須江監督名言集
「青春って密なので」
「2年連続で決勝の舞台に立てるなんて、奇跡。このチームに負けるなら仕方ない。不思議ですね、もっと悲しいかなって思っていたが、慶応さんをたたえたいなって心から思う」
「僕が優勝したチームと自分たちとを比較するようなことがあったら、すぐに手を挙げてほしい」
「自分以外のものと比較されると、ストレスになりませんか？ 高校生は常に等身大の自分でいいと思っている」
「競技実績がないので、（プレーの手本を）見せることはできない。だから、選手の話を聞く」
「（ベンチ外の）控えの子たちがLINEでメッセージをくれていたんですよ。『絶対に日本一になりましょうね』って。そこをかなえてあげられなかったことが申し訳ないな。それだけはちゃんと伝えたい。補欠出身の監督として」
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