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さて前回は相槌の勉強をしました。
相槌は言葉を発して、相手に話を聴いていることをアピールする方法でした。
他にも相手に聴いていることを示す方法に『バックトラッキング』という方法があります。
今回はこのバックトラッキングについて深掘りしていきます。

バックトラッキング

バックトラッキングとは、実践的なコミュニケーションスキルと呼ばれるNLP(神経言語プログラミング)の話の聴き方の一つです。
カウンセリングやコーチングでプロも使うようなテクニックです。

トラッキング=なぞる、追跡する
バックトラッキング=戻ってなぞる

という意味で、バックトラッキングは会話を戻ってなぞる事を表します。

辞書だと
「backtrack」の意味は「(来た時と)同じ道を引き返す」となっていました。

簡単に言ったら、相手が言った事をまた繰り返すと思ってもらえればいいです。

目的

バックトラッキングの目的は、相手の話をちゃんと聴いていることを示すことと、相手に自分が発した言葉を再認識してもらうことにあります。
そのため、できるだけ相手の使った表現そのものを返す必要はありますが、一語一句同じでなくてはならないというわけではありません。
また、相手に話をちゃんと聴いている事を示す事で、ラポール(信頼関係)を築く事ができます。

そして相手からは、
・肯定されている
・理解されている
・信頼できる

と思ってもらえます。

バックトラッキングの種類

バックトラッキングは大きく2つに分ける事ができます。

それは全く同じ言葉を繰り返すオウム返しと、違う言葉を返す要約(言い換え)です。

オウム返しは事実を繰り返す場合と感情を繰り返す場合の更に2つに分ける事ができます。

要約は相手の話した言葉を使ってまとめるのに対し、言い換えは相手の言葉を変えます。
どちらも相手の話をまとめる事だと考えてもらって大丈夫です。
要約と言い換えは境界線を引くのが難しく曖昧な表現になっています。


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1️⃣オウム返し(a事実、b感情)
2️⃣要約(言い換え)


1️⃣がそのまま繰り返し、2️⃣が(少し変えて)まとめて言う事です。

1️⃣は次回、『聴く力⑦オウム返し』で詳しく勉強します。



2️⃣は次々回、『聴く力⑧要約(言い換え)』で詳しく勉強します。



補足

実は色々と調べていくうちに、相槌・バックトラッキング・オウム返し・要約の関係性がかなり曖昧だということに気付きました。

私の解釈は、
・バックトラッキングは話の間に挟む言葉なので、ほぼ相槌の一部と考えてよい
・バックトラッキングは、オウム返しと要約・言い換えから成り立っている
・オウム返しよりバックトラッキングの方が幅が広い
・オウム返しは事実のオウム返しと感情のオウム返しに分けることができる
という事です。

バックトラッキングは、オウム返しと同じとしているサイトや人が多いですが、メンエス大学院ではバックトラッキングをオウム返しと要約に分けて扱っていきます。
また、相槌の一部がバックトラッキングと考えている場合や、相槌とバックトラッキングは別物で横並びと考えている場合もあるようです。
話と話の間に挟むという事を考えたら全て相槌の一部なのかもしれませんが、曖昧になってる部分が多く分類については厳密に分ける必要もないかと思います。

このように分類が曖昧になってしまうのは、バックトラッキングがアメリカで開発されたからだと思います。
一方オウム返しは日本で使われている方法なので範囲が少し違ってきてしまうのかと思います。

分類は曖昧なので、次回からの実用的な使い方や注意点などをしっかりと勉強していきましょう。

ではまた来週。

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