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・あなたの気持ちを理解しようとしてくれる人
・あなたの気持ちを理解しようとしない人

あなたはどちらの人と話したいですか?

今回は、共感的理解の6つのテクニックの5️⃣の『気持ちを汲む』について深掘りしていきます。

1️⃣相槌
2️⃣繰り返し
3️⃣要約
4️⃣ドア・オープナーの言葉かけ
5️⃣気持ちを汲む
6️⃣沈黙

気持ちを汲む

『気持ちを汲む』とはカウンセリング時に問題を単に解決しようとするのではなく、気持ちをわかろうとする言動のことを意味します。相談者の感情のグラデーションを正確に汲む事が大切です。

通常の会話においても単純な会話よりも相手の気持ちを考えた会話の方が好かれます

この『気持ちを汲む』は共感とも深く関係しています。

ここで、共感についても深掘りしてみます。

共感

共感とは相手の気持ちを汲み取って伝える事です。上述した6つのテクニックの中でも気持ちを汲み取るが1番共感に近いテクニックに感じます。

辞書
共感⇒他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること

共感と同感の違い

ここで共感に似ている同感について考えてみます。

☆同感とは
自分と同じ価値観、意見を持った相手に対して、同意をすることです。

☆共感とは
一方、共感は話し手の気持ちを同じ人間として理解しようとする態度のことです。自分の気持ちではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、自分が感じていることを示すことになります。

同感→私もそう感じます
共感→あなたはそう感じているんですね

このように同感は主体が自分ですが、共感の主体は相手です。

カウンセリング能力や聴く力を高める為には、同感よりも共感が大切になってきます。
共感は主人公を話し手にする事ができるので、その後話し手は主人公として話を自由に展開しやすくなります。

気持ちを汲む言葉の例

辛い、寂しい、悲しい、不安
「それは辛いですね」
「それは寂しいですね」
「それは悲しいですね」
「それは不安ですね」
上記のネガティブな言葉をよく使います。

「私も分かります」
「私も同感です」
この2つは自分が主体の同感に該当します。
相手の辛い気持ちが「簡単に分かるわけがない」「お前に分かってたまるか」などと思われる可能性もあり『同感』はリスクのある言葉です。

気持ちを汲むメリット
(共感のメリット)

①マイナス感情を出してもよいと思ってもらえる

②自己肯定感が高まる
③話を引き出せる、深い話ができる
(認めてくれる受け入れてくれる相手だから)

①のマイナス感情を出してもよいと思ってもらえる事で、②、③に繋がります。


気持ちを汲むポイント
(共感のポイント)

共感のポイントとしては
『相手を理解したい、相手と良い関係を築きたい』
という意思を忘れない事です。

この考えがないと表面的な言葉にしかならず、相手からの信頼を得る事は難しくなります。

気持ちを汲む注意点
(共感の注意点)

A、共感の際は相手の感情に溺れないように
共感は、相手の気持ちに寄り添うことになるため、下手をすると相手の感情に飲み込まれてしまうこともあります。簡単に言えば入りすぎちゃって疲れてしまうということです。
これは、カウンセリングやお悩み相談の時に特に該当するかと思います。

感情移入のし過ぎにも注意が必要なようです。


B、悪口に同意しない
カウンセリングでは相談者の悪口や他人への批判に対して同意してはいけません。同意するのではなく、ただ理解して気持ちを汲む(共感)ようにします。
通常の会話でも悪口や批判に安易に同調するのは避けた方がよいです。例えば大人数での会話で誰にでも同調していたら信頼を失いますし、自分の意見を持ってないように思われてしまいます。
ズル賢く思われるかもしれませんが、ここでも、ただ相手の話を理解して気持ちを汲む事が大切です。
案外相手も自分が間違っていると分かっていながらも話を聞いて欲しいだけの時もあるものです。

悪い例→「私もそう思います」
良い例→「あなたはそう考えているんですね」
(同意も否定もせずに相手の気持ちに共感します)


C、簡単に分かると言わない
特に深刻な話の時は「分かる分かる」みたいに簡単に同意してしまうと逆にイラッとされることもあります。「お前に何が分かるんだよ!」「お前に分かってたまるか」みたいになる可能性があるからです。
ここでも気持ちを汲む事に徹しましょう。
「それは辛いですね」「それは悲しいですね」「それは腹が立ちますね」などがオススメです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
気持ちを汲むは共感の為に特に重要で、気持ちを汲むと共感は関係性が深いです。

同感と共感の違いにもあるように、自分が主人公ではなく相手を主人公にする事が大切です。それが気持ちを汲む事に繋がり、共感にも繋がり、聴き上手にも繋がるのです。(空気が読める人にもなれる)

今一度相手の気持ちを汲む事に意識して会話をしてみましょう。


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