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がんばったで賞

そりのあわない上司が来たのが、7月のことだった。

この上司の存在で、日増しにストレスがたまる私とメンディーちゃん。
何かと仕事がやりづらい。
金融に関する専門的な知識はそりゃその上司のお手の物、プロ中のプロだろうが、だが、ITの話になると素人だ。
なのにその上司はいちいち口をはさんでくるし、駄目だしするんだ。
ITのことはさほど知りもしないくせに、言葉尻だけ取って吠えてくるんじゃねぇ!と内心思いながらも、このドーベルマン女上司に歯向かうなんてメンタルと時間を無駄に削るようなこと、恐ろしくてできんし、したくもない。

だから、期間限定(上司は年内いっぱいの在籍)の間、黙って耐え忍ぶことにしていたんだ。

ちなみに、女上司とは書いたけれど、ヘアスタイルはショートカット、ノーメイクで、背は170はゆうにあり、体格もがっしりしていて、常に白シャツと黒のパンツにローファーといういで立ちなので、女性には見えないのよね・・・。
多様性の時代だから、こんなこと書くとあかんのかな。(でも書かせろ)

背の低めの男性が多い中、この上司がいると存在感はずば抜けている。



そしてこのドーベルマン上司の格好の餌食になっているのが、うら若き乙女のアキちゃん。
物腰柔らかくて、ふわふわとカワイイ感じのウサギちゃんみたいな20代女子なので、その上司の矢継ぎ早に発せられる口撃に耐えている姿は忍びない。

一時期、アキちゃんはへろへろになってしまって目もうつろで、精神的に大丈夫だろうかと心配した。
彼女がドーベルマン上司からうけているのがパワハラと見紛う、いや、もう、パワハラなのかもしれない、知らんけど。

ドーベルマンが子ウサギに食らいついて離さない状態が脳裏に過ぎりながらも、アキちゃん頑張ってくれ…と、心の中でエールを送るしかできない私。

ゴジラの火炎放射ごとく口撃が始まっても、誰も助け船は出さないし、出せない雰囲気がある。
見て見ぬふりをしてしまう、まるで、ジャ〇ーズ事務所のようねと思うのだった。

私の隣のメンディーちゃんも、そういう光景を間近で見ているもんだから、どんよりげっそりしている。
影響受けやすいたちのメンディーちゃん、人の様子を見て凹むのよ。
HSP気味なのかもしれん、知らんけど。



そこで、この二人をなんとか元気づけようと考えたのが、
「ドーベルマンさよならカウントダウン、節目の日におやつイベント!」
である(笑)
おやつイベントって幼稚園か。

100日目、80日目、50日目、…とその上司が去る日までの残日数をカウントしていき、節目のその日はちょっといいスイーツを食べよう!というもの。

言い出しっぺの私が独断と偏見で、私の好きなスイーツ(ここ大事)を用意することにした。
アキちゃんとメンディーちゃんが元気になるなら、出費はいとわん。(自分が食べたいだけとも言う)


先日、めでたく100日目を迎えたので、メンディーちゃんとアキちゃんにダッグワースを進呈。
お互いを労いながら、むさぼり食う、食う、食う(笑)

「ようやくここまできたね。」

「100日切って二桁の数字になったら、なんか少なく感じるね。」

「では次、80日目になったらまたやるよ。」


2人の嬉しそうな顔を見ると、こっちも嬉しくなった。






1300文字超えたので、次回へ続く。
最近、長文を書くと疲れる…年かな(笑)