Sustainabilityとスウェーデンと

スウェーデン人グレタさんがメディアで取り上げられ話題になりましたが、私もSustainability、そしてスウェーデン、というテーマで一度執筆する必要性をずっとずっと感じていました。


先日ひょんな事から、グループワークでsustainabilityについてめっちゃ意識高い人たちに囲まれる機会がありました。(私はsustainabilityナチと呼ばれているのよ、と自称していた子さえいた)

どのくらい意識が高いかというと、ブレインストーミングをする時、サステイナブルであるべき、と言って正方形の付箋紙を半分にして使っているくらい。あとはNetflixやFacebookのライブストリーミングは「エネルギーを使うから」見ないとか。でももしどうしても見たい場合は、データを使うよりWifiを使う方がエネルギーが少なくて済むから、Wifiにした方がいいとも語っていました。


スウェーデンで生活していると、日本でコンビニやスーパーがビニール袋をばらまいているところとか、ペットボトル飲料が好んで飲まれているところを思いだして、ハッとすることがあります。

あとは「古着」の位置付けも全く違うなあと感じました。

スウェーデンに来てから、second handという言葉をよく聞くなあと思っていましたが、こちらのサステイナビリティに敏感な人の間では、新しい服、特にファストファッションをたくさん買う人のことを非難する風潮があるらしいです。
実際グループの子も、私はもうかれこれ3年くらい新しいものを何も買っていない、と誇らしげに言っていました。


日本で「古着」っていうと、下北沢とかストリート系の人が着るヴィンテージのもののイメージの他には、あまりお金がないから古着やお下がりを着ざるを得ない、っていう悪い印象があるのかなって思います。

実際、私が古着屋さんでパーティドレスを買おうとした時、祖母に「誰か死んだ人の服だったらどうするの」「誰がどういう状況で着ていたのかわからないような服だよ」と諭されたことも鮮明に記憶に残っています。


大量消費文化の象徴とも言えるBlack Fridayに対抗して、フランスではGreen Friday、スウェーデンではWhite Mondayといって、新しいものを買わずsecond handを推進するという日があるみたいです。



もう一つ、やっぱり島国日本人に受け入れがたい(?)のは、飛行機を使わない、という風潮。

飛行機はエネルギーを大量に使うから、電車や船で移動しましょう、ということらしい。
グレタさんも飛行機には乗らない!と言っていたそうですが、まさに、飛行機にたくさん乗る人を非難する風潮もあるみたい。
確かに環境に対する意識が高い友達も、スウェーデンからドイツに帰省するときに、18時間かけて電車だけで帰るわ、と言っていました。


なんとなんと、ヨーロッパからインドまで自転車で旅をする!っていうプロジェクトをやった人もいるらしい。なんという発想!!



でもある子に言わせてみれば、スウェーデンは確かにsustainabilityに対する認知は広がっているし、それっぽい行動をとっている人もたくさん見られるけど、まだまだだそうです。


例えば公共交通機関に乗っている人は環境に優しいことをしているように思えるけど、その人は環境のためにそうしているというよりは、そもそもバスに乗る必要があるだけで、それをあたかも環境のためにやっていますと言っているだけ。みたいな。

あとは、行動に移している人とそうでない人の差が激しいとの不満ももらしていました。


確かに、あれだけ環境大国と思われているスウェーデンのトイレでは、送風ではなくなんの疑いもなく紙で手を拭いて乾かすし、そのための紙は大抵トイレに雑に散らばっていたりするなあと思い出しました。多分これはほんの一例なのでしょう。


日本ではSustainabilityっていう話題が上がることってあまりないよ」と言ったら、彼らはかなり食いついてきました。


日本人は時間・お金面でのコストとかを考えて選択する人が多く、環境に対する配慮が何かを購買するときの判断軸に入ってくる人はそうそういないという印象があります。
私自身も、sustainabilityを個人が追い求めて行動することは本当に善なのかと言ったことに思考を回したことはありませんでした。


「なんてRationalな国なの」

そう言ったヨーロッパの子に、「なんでスウェーデンは国民としてsustainabilityに対する意識が高いのだと思う?」と逆に聞いてみました。

「それはスウェーデンが先進的な社会だからだと思う。余裕があるんじゃないかな。」


「でもそれは日本もオーストラリアもアメリカもそうだよね。だからきっとスウェーデンには他のファクターが影響しているのだと思うよ。」
同じグループのオーストラリア人はこう発言しました。


なぜスウェーデンではsustainabilityが重んじられているのか。本当のところはわかりませんが、この文化一つとっても、あとはベジタリアン/ビーガンの人が多いことも、「見えない他者」のための行動ができるかどうか、が鍵になっている気がします。


将来の地球やそこに生きる人たちのために、持続可能なものを。動物や自然のために、環境に優しいものを。


スウェーデンには、こういった思想のために個人の行動を変えることができる/変えたいと思える人が一定数いるのはなぜなのでしょうか。

キリスト教の潮流?それとも社会的圧力があるか否か?

そして、彼らの行動の原理は本当に「他者のため」なのでしょうか???


もっともっと考察を深めていければと思います。