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赤と青の生命線

「必ず、火曜朝8時までに戻ってきて下さい」
そういう約束で、外泊許可をもらったので、言われたとおり、病院へ戻る。
今日から、血漿交換という、新しい治療が始まる。
前週、内科の診察があり、血漿交換のことを、たまたま相談したとこだった。
内科医師は、「血漿交換?しんどいよ?」と、全くオススメではなかった。

血漿交換とは、体外に取り出した血液を血漿分離器で血球成分と血漿成分に分離した後、血漿を廃棄し、健常な方の血漿で置き換える治療。

血漿交換を行うことで、血漿成分に含まれる病因物質を除去することができる。



血漿交換3回で、1クール。
要するに、3回やることで「全取っ替え」が完了する、悪さする奴よ、サヨウナラ…


約束どおり戻ったなら、待ち構えるように、準備がスタートする。
血漿分離器と、私を繋ぐ物が必要なので、首の中心静脈にカテーテルを留置する。
顔には、シートが被せられ、外科医の様子は、こちらからは見えない状態、首元だけが、穴が空いている。
局所麻酔の後、ガイドワイヤーが、まず通されてから、カテーテル挿入の運びとなる。
首元から、心臓まで、ワイヤーを通していくのだが、無事に辿りついたか?どうか?は、携帯用レントゲンで確認しながら行う。


なんでかわからないけど、ワイヤーが、どうしても寄り道したがって、目的地まで、真面目に直行してくれず「やり直し」になった。
この間、医師との会話は、普通にできる。
血管も捻くれてるのか?予定より、大幅に時間がかかった。

首から、管が出てる人の完成‼︎


管の先には、血液が固まってしまわぬよう、抗凝固剤が充填されている。
赤と青に分かれて、これが、機械と私を繋ぐ物になる。

この赤と青
「絶対、引っこ抜いたりしないように‼︎」
「大出血おこして、死ぬから‼︎」
看護師さんに、脅かされる。
栓を引っこ抜いたら、溢れて死んじゃうから、生命線。


これは、包んでたガーゼがとれた時に撮ったもの。
普段は、こんなふうに、グルグル巻きにされている。


なんだか痛々しいけど、全然痛くない。
慣れるまでは、寝るのに緊張する。
鼠径部にカテーテルを挿入する人もいるけど、私の場合、首部だったので、洗髪はできないけど、自分でシャワーを浴びることは可能。
その時は、ビニール袋で包んで濡らさないようにしてた。


初めての血漿交換。


通常は、ICUで行うのだが、この日は、確保できず、透析室で行うことに。
初回、心配することもなく、あー、全然しんどくないやん?
で終えた。


あんまり記憶に残ってないのは、この後、一大事に至ったから。

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