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どついたるねん。

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きっと仕事のためにはならないでしょうが、暇つぶしにはなるかと思います。そんな、エッセイです。(2019/10/1〜2021/5/23)
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2021年2月の記事一覧

酒飲みでなくなった私は、私たちは

このあいだ、久方ぶりに外で酒を飲む機会があった。 仕事終わりに、「じゃあ一杯これ、行くか」と先輩がお猪口を呷るジェスチャーをし、なし崩し的に飲みに行くことになった。 都内は、なお緊急事態宣言が発令中だったが、まあ20時までと言って、そのまま私たちは居酒屋に入った。 飲み会自体は、無事に終わった――とは言い切れないところがあった。 私以外の参加者はみな酩酊状態で、私自身も足がふらついていた。 とりあえず、みな帰る電車も覚束ない中を、あなたは何番線です、あなたは何番線で

頼もくなさと情報の非対称性について

私は、私自身のことを頼もしくないと思っている。 私はその実、仕事で――一つ一つは小さいけれど――ミスばかりしているし、さまざまな人のサポートがあってなんとかそれらをこなせているというのが現実だと認識しているからだ。 多くの人がそうなんじゃない? という慰めもまたあろうが、少なくとも私の自己認識はそうであり、そして私を除く多くの人は、私の目からは頼もしく見えてしまうのだ。 しかしプロジェクトマネージャーは、そんな私を「お客様からも信頼されていますし」と表現する。 そんな

お酒に弱いと言った、たとえばあの子が

そういえば私には、目に焼き付いてずっと頭から離れない女の子がいる。 ある日、銀座から一緒に最寄り駅まで、終電に揺られて帰った女の子だ。 あれはゼミの後輩で、たしか名前を井川奈沙といった。 その日はゼミの飲み会で、「そろそろ終電の人もいるから帰ろうか」という話になったのが午後11時頃。 田舎者みたいに銀時計の前で集合写真を撮り、その日は解散となった。 乗り換えアプリで、調べて「自分〇〇線なんで」と言った。 飲み会メンバーの一人が、XX方面ですか? と話しかけてきた。

自己啓発書でも読んだほうがいいのか?

私のいる会社では、半期に一度、自己評価と振り返りという名目で上司との面談(1 on 1)がある。 以前の面談の際、当時の上司から「今後、どんな風になりたい? 来年とか、自分がどんなビジネスをやっていたいか、想像してみて」と言われた。 正直、「好きな人の好きな人になりたい」以外は思い浮かばなかったが、そういう答えが期待されていないことは流石に分かっているので、「ちょっと思いつかないです、すみません」と返した。 上記のエピソードが雄弁に物語っているように、私にはあまりビジネ

女の子から下の名前で呼ばれ、緊張で腹を下した

大学の同じゼミの同期に、可愛らしい女の子がいた。 私自身、彼女とすこぶる仲が良かったわけではなかったが、かといって険悪な関係なわけでもなかった。 ほとほどに交流のある、ゼミの同期。 それが私と、大学一年生の時分から付き合う彼氏のいる彼女との関係だった。 ここでは彼女のことを、梶浦さんという仮名で呼ぶことにしよう。 ある日の朝、大学に向かうバスで私と梶浦さんは偶然隣同士の席になった。 バスは混み合っていて、私たちの周りにも、たくさんの乗客がいた。 「1限あるの?」

私だって山下美月と日本文学の話したい。また最近の私の調子について

テレビ朝日系で土曜日の午後9時55分から放映されている「あざとくて何が悪いの?」というバラエティ番組がある。 私は、この番組をたびたび見ている。 BGMとしてかかる音楽が好みなのと、ゲストや出演者――特に、同局「激レアさんを連れてきた」にも出演している弘中綾香――が好みだからだ。 このあいだの土曜日の放送から、番組内で「連ドラ」が始まった。 いわゆる、出演者たちがモニターで見るVTRの連続ものバージョンだ。 曰く、「あざとい」女子は幸せになれるのか。 乃木坂46の