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【バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ】ようこそ地獄の町に!

・新しく一新されたバイオハザード映画「バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」を鑑賞して参りました。監督は今私が個人的に一推ししているヨハネス・ロバーツ、彼の「海底47m 古代マヤの死の迷宮」という近年サメ映画の最高傑作と言っても良い作品を観た時から大役を任せられる時が来ると確信しておりました。



・そして本作はアンダーソン監督の旧バイオ映画シリーズとは違い原作ゲームを強く意識した作品なのです。ヨハネス・ロバーツ監督の原作愛を画面の至る所から感じる事が出来るのは原作ファンとしても非常に嬉しい所。ただ俳優陣が原作の見た目と違いすぎる人が何人か居る事に関しては…個人的には寛容であります。現代の映画業界が置かれている環境下を鑑みればこの様な部分は仕方が無い面でありますし。勿論、俳優面々は皆素晴らしい役者でありましたので見た目が原作と違うからどうとかは余り感じませんでしたしね。

・で、結論として映画として面白い作品か?と聞かれると…惜しいと言いたい。良い面と悪い面が綺麗に両立しているのがこの映画であった。

・原作キャラをこれでもかと登場させるサービスっぷり、物語を最初から最後まで丁寧に描く姿勢。それは原作ファンとしては良いポイントなのですが、この所為で映画としてのテンポ感が非常に悪く感じるのが難点だ。様々なキャラクター達の視点を何度も分割して、ゆっくりと話を進めるので淡々とした印象を残念ながら否めない。

・ゾンビや各クリーチャー(リッカーやG)のCGデザインが秀逸な反面、登場回数が些か少なく感じるのも映画の物語に冗長な部分が多いからだと思われる。公開前からタイラントは登場しないと宣言されていたが、無理にでも出しておけば良かったのではと正直思う。この部分に関しては完全に予算不足の問題であり、潤沢な予算があればもっと素晴らしい作品になれたであろうにと惜しく感じてしまう。恐らく予算の大部分は原作の舞台を忠実に再現しまくった背景に吸い取られたのであろう。兎に角、舞台背景の再現度に関してはかなり目を見張るクオリティであった。ゲームっぽい映像の構図も随所に見られるのも良い所だ。

・個人的には続編を滅茶苦茶観たい映画化であったが、世間的な興行収入を広く稼げる程のクオリティでは無いとも感じるのが実情だ。その上現在目下のウイルス時勢を考えれば十分な黒字を叩き出すのはまず苦しいだろう。

・続編の公開を期待したいが…一先ずはヨハネス・ロバーツ監督としての最新作、それがバイオであろうがなかろうが、その作品が公開されるのを待ちたい。

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