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【キャンディマン(2021)】恐怖の名を継ぐ者達

・今回紹介するのはジョーダン・ピール制作、ニア・ダコスタ監督によるキャンディマンシリーズの第四作目。  

・個人的にオリジナルの『キャンディマン』は非常に印象に残るホラー作品でありました。それが何故かと言いますとあの衝撃的なオチですよ。主人公が都市伝説に飲み込まれるという展開は非常に魅力的であり、そのラストを見た瞬間に私のテンションがぶち上がりでしたね。そんな私ですが残念ながら2と3は鑑賞した事はありません、ローカライズ版がVHSしか存在しない為に中々ハードルが高いんです…。

・まあそんなこんなで『ゲット・アウト』にて世界を騒がせたジョーダン・ピールの息がかかった新作を観て参りました。

・総評としては、正直佳作かなぁと…面白い映画ではありましたけどね。オリジナル版の持つ魅力をしっかりと引き継ぎながら、都市伝説の継承という恐怖を描けていたと思います。一作目のエッセンスを十分に活かした続編としても、現代的なホラー演出で鏡の中から攻撃を仕掛けるキャンディマンという部分も映像として面白かったです。

・ただこの作品を初見で観るのは正直お勧めしないかなと。一応キャンディマンが何なのか?過去に何があったのか?は本作の中でも説明されているのですが、初めて見る方は少しばかり面白さを理解しにくいかも知れません。せめて私と同様に一作目だけでも観ておけば世界観について理解しやすいと思います。

・人種差別に対する意識や考えというテーマがオリジナル版より、殊更に強調される内容となっておりその点はジョーダン・ピールらしいなぁと思う作品でした。そういう観点も取り入れている事でキャンディマンの悲劇性がより、グレードアップしているかなと。

・ただ全体的に考えると、普通レベルの映画でしか無かったというのが本音。お話の作りやホラーとしてのスラッシャー演出も、そこまで悪い様に感じなかったが何だか物足りないようなそんな映画。過去の作品を掘り返すリメイクやリブート的な位置付けとしては、残酷な事に期待を超えられない作品として終わってしまったように思う。

・最後のサプライズはおっ!?と思わされましたが、映画の出来自体が凡庸だからうーんまあまあ…というテンション。90分でサクッと観れる作品ではあるものの、満足出来るかと言われたら微妙。そんな所です。

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