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【シャドウ・イン・ザ・クラウド】「最高に真剣で最高にイカれた映画」

・クロエ・グレース・モレッツ主演のとんでもないパニックムービー『シャドウ・イン・ザ・クラウド』を鑑賞。

・感想としては100%中100%の満足感を得る事のできるB級映画だった。この作品はあり得ない状況を超絶真剣に撮るお馬鹿映画の完成例だろう。

・ある任務を背負った女性軍人が男達犇く戦闘機に搭乗し、日本軍やグレムリンに襲われるという特盛すぎる設定の数々。前半部では画面の殆どが機関銃席内を占めており、場面展開は少なく会話シーンやちょっとした展開の連続で話を進め、観客のフラストレーションをわざと溜めさせる作りになっている。この焦らしがあるからこそ、展開が目まぐるしく移り変わる後半部の興奮の高鳴りが何と素晴らしい事か。

・そして何と言ってもBGMの良さも忘れてはいけない。映像と曲の親和性が気分の高揚を大いに助け、この異常な状況への没入を深まらせる。

・最初からじわじわとスピードを上げて、トップスピードに突入してからは最後まで全力でアクセルを踏み続ける。ラストバトルでの最高にスカッとするクロエの肉弾戦、そしてその後に流れる古き良きコメディドラマの様なエンディングと当時の女性軍人達の記録映像。余す事なく最高の映画であったと言える本作。これこそ本気の作品であり傑作と呼ぶに相応しい映画だ。

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