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【ワイルド・スピード/ジェットブレイク】ファミリーの帰還

・スピンオフを抜いたナンバリングで言うと本作で9作目に当たるワイルドスピード最新作「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」を見て参りました。

・シナリオについてもネタバレ致しますのでお気をつけて下さい

・内容については良くも悪くもワイルド・スピードらしい作風で、今までのシリーズ4作品を手掛けてきたジャンスティン・リンらしい映画でした。頭の悪すぎる展開をド派手なアクションで彩り、辺り構わず滅茶苦茶しまくるのはご愛嬌と言わんばかりのスパイ映画路線定期。ただ過去編では昔の様なレースシーンを挿入してくれるので、1作目を彷彿とさせるなぁとしみじみ感じ見ていてテンションが上がりました。

・全体的に集大成らしい面々の数々であったのも強い見所、当然出演出来ていないメンバーも居ますが…。しかし特に良かったのはシリーズの主人公であり、惜しくも事故で亡くなってしまったポール・ウォーカー演じたブライアンが作中の中でしっかりと生きていると我々観客に見せる演出作りになっていた所です。勿論、ブライアン自身の姿は出て来ません。ですが彼がそこに存在する、そう思わせてくれる愛のある演出がしっかりと組み立てられていました。あと3作目に当たるTOKYO DRIFTのメンバーも出演しているので、実質続編みたいな要素があったのは凄く良かったですね。

・シナリオについてはドムに対するコンプレックスを抱いていた弟ジェイコブとの死闘を描いた物なのですが、まあワイスピっぽいなぁという感じの話の流れ方でしたね。不憫極まりないジェイコブは最終的に仲間に裏切られてしまい、敵対していたドム達と共闘して最後に和解するという結末。正直結構あっさりと兄弟喧嘩が決着してしまったなぁとは思いました。まあ兄弟がすれ違った事件に関してはドムもジェイコブも2人の父であるジャックもそれぞれに問題があり誰が悪いと簡単に言い切れる話ではないのですがね。あくまでこれは2人の亀裂を生むきっかけであり、そしてこの共闘のおかげで心の底では願っていた和解の形を生み出せたのですから。

・ドムの父親としての葛藤を描いたりとドラマ面でも頑張ってたのですが、全体的なシナリオ評価としては普通と言いますか、単純に面白いなぁぐらいの印象でした。作中明らかに殺されるだろって局面で敵が直ぐ殺そうとしなかったり(ジェイコブが本心では手を掛けたくなく情けをかけていたとも推測出来るが)色々と気になる所はありました。ただ脳筋映画ですので、こういう指摘は無粋なんですがね…でもマダム・ショウがカッコいいお婆ちゃんすぎたのは笑ってしまった。

・結構作中でメタネタを扱うギャグが多く、上記で挙げたような明らか死ぬのに死なない事についての映画メタを自虐したりしていました。命の危機を切り抜けまくる長寿映画だからこそのやり取りだなぁとこれにはクスッとくるよね。

・宇宙に車で飛んで行ったり、世界中の兵器をハッキング出来る装置が現れたり、このスケールの広がりようで今後どういうシナリオ作りをするのか皆目検討もつきませんがシリーズの結末がどうなっていくのかこれからも非常に楽しみであります。最後のCパートではデッカード・ショウも登場し、次回の展開を匂わせる終幕でありました。つまりこれからもファミリーの活躍を活目するしか無い!!!って事!!!!!!
                     終

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