【劇場版　呪術廻戦0】愛と才の呪い

・『劇場版呪術廻戦0』を鑑賞して参りました。

・結論としては滅茶苦茶面白かった。そもそも原作が面白いので、その点で杞憂する事は一切無かったのだが…。しかし作画がドン引きするレベルで素晴らしかった。演出も戦闘シーンも全てが一級品、特級品のクオリティで感服の一言です。

・原作の0時代に登場して居なかった主要キャラクター達も出演して、戦闘シーンまでも追加されていたのは1ファンとしてとても嬉しいサプライズの一つであった。

・多分、鑑賞した誰もが思っただろうが乙骨が完全にシンジ君だった。声が緒方さんだからというのがそう思わせるのだろうが、演出や作画からも完全にシンジ君であった。原作ではそこまでシンジ君さを感じなかったが、映像化されると誰がどう見てもそう想起せざるを得ないシンパシーに満ちていたのだから驚きだ。

・しかし特段、それが悪いという訳では無い。緒方さんの乙骨は間違いなくハマり役だったと言える自然さであったし、今後原作で乙骨が登場してもこの声で脳内再生が余裕だろう。

・初期の呪術廻戦は今の原作に比べて極めてシンプルな構造であり、誰でも取っ付き易いのが良い所だ。今まで呪術廻戦の名前は聞いた事あるが、見たことの無い読んだ事の無い、という人達に対して最適な入門がこの劇場版なのでは無いだろうか。

・この映画を鑑賞すれば五条と夏油の過去の確執が絶対に気になるだろうし、それで原作を読めばその過去の凄惨さに引き込まれる事待ったなしだ。勿論、虎杖を筆頭にしたメインキャラクター達に惹かれるのも確実と言える。

・話は少し逸れるが毎週ジャンプを購読している身としては、最近の原作の動向に些か不安を覚える。漫画としては毎回面白いが、キャラクター達がどんどんと増えていくわ、死滅回游の着地点が皆目分からなさすぎるわ、で複雑化していくストーリーに期待と不安が入り混じるのが正直な感想。

・まあしかしこの様な事を考えても仕方が無く、これからも芥見先生が描く世界を信じて渇望するしか我々読者には選択が無いのだ。劇場版は素晴らしいクオリティだった。ただそれだけに尽きる。

終