日記230404

藍は予防接種でした。本当は誕生日後すぐのはずが、1歳の時の引っ越しの際に問診票の発行が遅れ、初回接種が遅れた上に今回は風邪をひき、などやっていたので1ヶ月遅れ。成長すると予防接種の頻度が減る分、予定の擦り合わせとの戦いになる事を痛感しています。

藍には事前に予防接種の説明はしたものの、やはり渋るので最終的には電車好きの藍に「駅に行くよ」と騙し討ちのような形で連れてきてしまいました。

診察室で懐かしいかかりつけのおばあちゃん先生と再会。カルテにはまだ生後数ヶ月だった頃の検査結果が貼り付けられていました。「久しぶりね?」と訊く先生に「山口県まで行って、帰ってきました」と報告すると労ってくれました。
注射が終わり「今日のは痛かった」としょんぼりする藍。騙し討ちのお詫びに約束通り駅に行くと今度は電車に乗りたがり、一駅だけ乗って予定外の小さな旅に出ることにしました。

隣駅は私の通っていた大学があります。10年ぶりに探検してみることにしました。私が卒業した途端急激な再開発が始まり、変貌ぶりに驚きながら、駅前の洋菓子店でクッキーを買いました。1枚からクッキーやマカロンが選べるタイプのお店で、大学生の頃はちょっとしたお礼や挨拶として手渡す為によく利用したお店です。友人に教科書を貸したお礼で詰め合わせを貰ったり、サークルの打ち上げに先輩が買ってくれた事もあったり。ちょっとした思い出の場所です。
藍は私にチョコレートのクッキーを選んでくれました。自分には米粉のクッキーを選んでいました。夫の分はエスプレッソ風味のもの。電車では先頭車両で風景を楽しみ、運転手の方に手を振ってもらいました。
帰宅後、テレワークの昼休憩中だった夫と3人でクッキーを楽しみ、今回の用事はおしまい。予防接種の定番コースにしてもいい程の充実した旅でした。

私が幼かった頃、病院帰りにクッキーを選んだ記憶があります。小さな店舗で少し薄暗くて、アイスクリーム屋のようにショーケースにバケットが幾つか並んでいて、そこにクッキーがたくさん入っていて食べたいものを選びました。子供にとっては夢のような空間です。
ところが、後で親に聞いてみるとそんな店は無かったと言われるのです。駅名まで覚えていたのですが、30年前のことなので真実か子供の夢だったのか分からなくなってしまいました。
そして意図せず今回、自分の子供に同じ思い出を作ってあげることができました。もし将来藍に尋ねられた時、夢じゃなかったよと伝えてあげられたらと思います。

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