日記221105(藍の空中散歩)

先日一枚のチラシがポストに入っていた。

刑務所主催のお祭りが近所であるらしい。もともと幼稚園の美術展があるので、最初は行く気もなく見つめていたのだけれど、右端にはしご車体験の文字を見つけて頭がフル回転し始めた。
田舎で人が空いている今のうちに、藍をはしご車に乗せたいと常々思っていた。前々回は強風で行けず、前回は藍の発熱で断念。そして今回は藍の園の用事、午後には夫の歯科検診もある。でも、おそらくこれが最後のチャンスだろうと思い、どうにかして無理せず藍を参加させられないだろうかとずっと考えていた。

そして、朝一番で整理券を取ってはしご車体験に参加した後、園に行くことにした。結局少し無理したようなスケジュールになった。直前に義母から電話が入ってしまったりアクシデントはあったけれどなんとか整理券をもらいに行く。
乗車体験まで1時間ほどあるのでイベント会場を回った。藍は整理券の不要なパトカー、輸送車、白バイの試乗を楽しんだ。アリーナに入場すると警察署のブラスバンドがゆったりとBGMを奏でる中、さまざまな雑貨や食品、家具などが売られている。久しぶりに雑貨がたくさん並んでいる様子を見た私は浮かれて函館刑務所のグッズを買っていた。

さて時間が来たのでいよいよ体験会場に向かう。藍は付き添いの夫と共にヘルメットを被り、安全ハーネスをつける。私は夏来と撮影係をしながら留守番。準備中の写真を撮りに行ったら恥ずかしそうに隠れてしまった。
藍が乗り込もうとしたところで眠っていた夏来がぐずり始めたので、なんとかなだめながら動画を撮る。藍は小さな体でゴンドラの窓部分に陣取って、辺りを見回しながらゆっくりと、高く高く登っていった。高さ30メートルの空中散歩を楽しんだ藍は、怖がらずに強いねと消防士さんに褒められて楽しそうに帰ってきた。
大急ぎで園に行き、園の行事も無事に楽しむ事ができた。藍の作品はお気に入りの新幹線、かがやきを描いた絵だった。いつか藍とかがやきに乗って旅してみたいなと思う。絵の横にはちょうど3週間の闘病明けでクシャクシャの表情をした藍の写真があった。改めて回復に安堵した。

帰宅後、藍のはしご車ごっこが始まった。きっと何日も続くと思う。こうやってイベントの余韻を楽しむ藍を見るのが私の1番の楽しみで、計画した甲斐があったなと噛み締めるひと時。

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