日記221212
両親に引っ越しの報告の電話。夏来をテレビ通話で映しながら、どうしても台所に5分ほどの用事があったので席を外したところ夏来がカメラを倒してしまい、帰ってきたら母親が目を離すなと声を荒げた。
2年間、一度だって直接助けに来なかったくせに何を言っているんだと怒りが込み上げた。
孫の育児をエンタメとしか見ておらず、自分が見苦しいと思えば声を荒げて相手の都合も構わず否定してくる。老害そのもので呆れる。
ちなみに当の母親本人は、2歳の息子(私の弟)を家に1人の状態にさせて外出し、子供が家を出て行ってしまったという失態を2回もやっている。5分間台所に行った私を責める資格が有るのかも疑問だ。棚に上げるとはまさにこの事だ。
孤独に藍を育てながら夏来を出産し、その間何度も何度も辛くなりながら、精一杯生きた2年間。それでも両親は私を親として認めようとせず、努力を知ろうともせず、5分用事に離れただけで否定される。虚しくなってしまった。もちろんたくさん地元の人から励ましも貰い、感謝してもしきれない。子供達にとっては地域全体が大きな親戚のように見守ってくれた。でも、肝心の血の繋がった両親にはそれもない。当人達に悪意がなく、純粋に私を何十年経っても人として認めていないのが悲しみを増長させた。
たった一言のせいで、私は1日塞ぎ込んだ。夜には虚しさで涙が止まらなくなってしまった。藍はそれを見て、「ちょっと元気なくなっちゃった?僕がチュってしたら、少し元気になる?」と優しく尋ねてくれた。藍のおでこにキスすると、藍はニッコリ笑い、両手を広げて元気のメーターが上がっていく様子を示してくれた。
あの毒親から、私を通して遺伝子を濾過してこんなに優しい藍を産み出せた事が証拠だ、私は自信を持っていいんだ、と自分に言い聞かせる。
何度も何度も言い聞かせた。
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