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観劇後の満足感を100%得られる作品【Oneミュ「back-to-back」と「face-to-face」】

One on Oneの「face-to-face」を観劇しました。

それに先立って、前作の「back-to-back」が全景映像で期間限定無料配信されていたので見た!!!!!
供給すごい!ありがとうOneミュ!!


One on Oneについてはこちら↓


前作btbについてはこちら↓


そして今回観劇したftfについてはこちら↓


観劇までの経緯

実はback-to-back(以下btb)の時にツイッターでフォローさせていただいている方が観に行ってらして、感想を見てて気になっていた作品でした。
あと良く知る舞台役者さんたちも沢山観に行っててほんと気になってた。
でもその時ってOneミュの存在を知らなくて、結局観劇は叶わずだったんだけど、今回シリーズ第二弾やるって見て、ちょっと目つけてました。
気になって調べてくうちに、浅井さやかさんが脚本・演出・音楽全部を手掛けていると知って腰抜けそうになった。
浅井さやかさんって私が知る、あの浅井さん???
刀ミュの音楽とか作ってたあの浅井さん???
これは見るしかない、と思ってチケット取ってface-to-face(以下ftf)観劇してきた。

でもその前に、前作のbtbを見たほうがもっと楽しめるよ!と、キャストの新くんが言っていたので見たいな~と思っていたら、なんと、公式から直々に無料配信を供給してくれて神…となりました。
ありがとうございます…
2週間くらいの期間限定だったので急いで見たんだけど、いや、去年私なんで観に行かなかった…!?!?!?!?!?ってくらい面白くて、浅井さんの作る音楽が素敵すぎて、キャストもみんな最高で、もっと早く出会いたかった~~~!!!ってなりました。

たった7人のキャストで繰り広げられる、二転三転、いや、四転五転くらいしたストーリーに飽きる暇がなかった。
なので、ftfの前に少しだけbtbのことをお話したいと思う。


巻き込むなら仲間を信じろ

あらすじなどは割愛するが、これは詐欺師のアンドウが探偵のコムロに言うセリフ。本当の目的を伝えず筋書きとは違うことをしてグルだった仲間を驚かせるコムロ。

「一人でやりたいなら最初から最後まで一人でやれ!巻き込むな!巻き込むなら、ちゃんと巻き込め!信用しろ!」

アンドウのこのセリフがなんだかとっても刺さってしまって頭から離れなかった。詐欺師なのに…でも根はいいやつ詐欺師。憎めない詐欺師。アンドウ、君はいいやつだよ…
なんか、正論なんですよね。チームで動くってそういうことじゃん。
信じてこそ背中を預けられるわけで。それが、作品タイトルの「back-to-back」になっているの、本質つきまくりだなと感じました。
浅井さんは天才。

仕事にしても、スポーツにしても、趣味にしても、誰かと何かを一緒に成し遂げるなら、その相手や仲間を信じて行動しないと同じ方向を向くことはできないよね。
私は仕事柄、会社とか組織に例えて考えていたけど、全員が同じゴールを見て動くからいい組織になるし、いい方向に向かえるんだと思う。それは、お互いがお互いを信頼していていい関係性が築かれているからこそ、成り立つもの。
「自分一人でやったほうがいい」「自分一人でやったほうが早い」「自分一人でやったほうが成功する」という考えはチームで動くことになんのいい影響ももたらさない。
だから仲間を信じて頼んでみる、頼ってみる、背中を預けてみる、そういう勇気が大事だと思う。

コムロは自分の目的のためにいろんな人巻き込んで最終的には自分のせいで失敗しているから、本当にこのアンドウのセリフは確信ついててすごいな~と思います。
アンドウ、本当は良いやつなんだよな…


結局、コムロとアンドウは背中を預けあってもう一度前に進むことになるんだけど、コムロがアンドウに「足を洗え」というのは実はアンドウの師匠からの依頼だった、という、この五転目くらいの展開に驚かされた。
というかあの胡散臭いライターがまさかアンドウの師匠だったとは。すごい伏線張るじゃん。

それで終盤で、アンドウがコムロに本当に物理的に背中を預けるシーンがあるんですよ。感無量です。アンドウがコムロに背中から寄っかかってるっていう感じの演出、粋だなと思う。すごい。
アンドウが「手伝ってやってもいいよ」って言ったのは、なんだかんだこのコムロ探偵事務所での一波乱が楽しかったからだよね。
そして多分まんざらでもないコムロは、セリフにはなかったけど「好きにしろ」とかなんとか言うんでしょう。いいじゃんこの二人。


あとちなみにタイトルの「back-to-back」は、「本当と嘘は隣り合わせ」みたいな意味合いも込められているのかな。
この辺は詳しく知らないので私の見解でしかないけど、劇中にも「何が本当で何が嘘か…」みたいなセリフあったので、色んな意味がこのタイトルに込められていて、色んな伏線が張られていたのが本当に見応えあった。


あとワダくんが終始可愛かったな。コムロにこき使われても結構大口叩くワダくん、嫌いじゃなかった。
あと多分ちょっと天然。グレコのこと「色仕掛けしたんすか~!?」って冷やかす周りに対して「そんなわけないじゃないですか!このグレコさんですよ~?(ポヤポヤ)」って返せるワダくんはメンタル強めの天然だと思う。
そのあとグレコさんに「ワダあとで来い」って言われてたけど。
ワダくんワトソンになりたい本当の理由が「探偵の助手になりたい」じゃなくて「ワトソンみたいな推理小説家になりたい」なのおったまげる。なんでそこに着目したんだろう?って。ワダくんは独特な感性を持っている気がする。
そしてきっと今日もワダくんは、コムロにこき使われて沢山雑用してるんだろうな。頑張れワダくん。目指せワトソン!


face-to-faceについて

btbに続き、ftfも二転三転、いや、四転五転くらいあって2時間しかないのに本当に見応えがあっていい意味でひと息つく暇がなかった。

今作はコムロ探偵事務所の「始まり」を少しだけ覗くこともできて、なるほどコムロ先生はこうやってあの仲間達を集めてきたんだなあ、とっつきづらいけどなんだかんだ愛される人柄なんだろうなあ、と思うなどしました。


みんなコムロ先生のことあーだこーだ言いながら、なんだかんだで依頼には協力するし、コムロ先生のことほっておけないんだろうなって。
そんなコムロ探偵事務所が愛おしいなって思った。

それと前作で仲間になったアンドウは長期出張中で、それもまたストーリーに意味がある任務だったのがさすが浅井さんでした。
「ただの」出張で終わらせない。
点と点、それも全ての点と点が線に繋がる。そんな瞬間がラストで一気に繰り広げられるから面白い。
アンドウさん早く帰ってきて。新しいコムロ探偵事務所の物語が見たいです!!!


それとワダくん、前作の一波乱を小説にしてて入賞もしててすごかった。一つ夢に近づいたって感じ?
みんなは小説家になったらワダくん事務所辞めるんじゃないかって心配してたけど、(ちなみに一番心配してたのがコムロ先生っていうのがまじでかわいい)ワダくんって多分辞めないんだろうなって思う。
コムロ探偵事務所にいながらコムロ探偵事務所のことを小説にし続けると思う。
だってアサガナツキ先生(ワダくんは誰からなのかは気づいてない)から「コムロ探偵事務所をモデルに書かせてほしい」といわれて「嫌だなって…思うんです」って言っちゃうくらい、コムロ探偵事務所のこと大好きなワダくんだもの。

どれだけ忙しくなっても多分家事はちゃんとやるし、先生はもちろんお客さんの機嫌取りもちゃんとやる。
ワダくんは器用だから。

いや、私が、ワダくんに辞めてほしくないだけかも。


観劇後の満足感はどこから

アサガくんとコムロ先生(たち)で一緒に作り上げる小説の内容を、キャストのみなさんが演じていた演出が面白すぎて大好きだった。
とくにハトムラくんとワダくんのギャップにやられそうでお芝居ってこわ……ってなった。

ハトムラくんいつもあんな声高いのにB村になるとめっちゃ声低くなる…(すき)
ワダくんいつもあんな可愛いのにD田になるとめちゃくちゃチャラつく…(すき)
D田くんだいぶ刺さりまくって釘付けだった…


あと、前作も見てて思ったんだけどストップモーションがいい。あの演出好き。
キャストの動きと照明の色でだいぶ雰囲気変わるのすごく素敵な演出だな〜って思った。

ミュージカルってセリフにメロディがつくから、状況説明とか情報整理、心情の吐露など結果ストーリーに大事な部分も歌になることが多い。
たまにテンポが早くて聞き取れなかったり、歌ってるから情報が入りにくかったりってことも多いけど、btbもftfも、そんなこと一切なくて、観客にも伝わりやすいテンポとメロディでストレスフリーだったなあと。
しかも「これはこうでした」「あれはこういうことでした」と全てを明かすのではなく、演出によって観客に「気づかせる」みたいな伏線回収も観てて気持ちが良くて、観劇後の満足感がすごかった。

これってほんとに凄いことだと思ってて、
結構謎を残して観劇後に調べて伏線を知るとか、作品によっては多くて、それはそれで私も好きなので面白いんだけど、
観終わったあとに、張ってた伏線が全部分かった状態ってこんなに満足感が高いんだって気づいた。

そう、今日気づいた!(観劇日の夜)


それはこの2時間でストーリーが大きく展開していきながらも一つ一つの伏線を忘れずに最後まで観れるからかなのかなと思った。
厳密には忘れるんだけど、思い出す台詞、思い出すメロディ、思い出す演出がある。
だからだと思う。


こんなに観劇直後に満足感を得られる作品ってあんまり出会ったことないかもしれない。



おわりに

キャストのみなさん本当に歌がうますぎて心地よかった。
btbを観ていたのでカネダイチさん以外は全員知っていたけど、特にエーステで見ていたアサガリク役の準くんと、ワダ役の新くんは、色んな感情を抱きながら見ていた。

準くん本当に歌が上手……ビブラートが綺麗……そして小さくてかわいい!
終盤の何のために次回作にかけているのか、っていうシーンで動揺してスケッチブック落としたり椅子にぶつかったりしながら恋をしている話をしていた準くんは可愛くって最高だった。

新くんは元気で可愛い、くどくないビブラートも綺麗だし何より細い。足折れそうなくらい細い。
あと顔がかわいい。
普段の新くんがどんな感じかあまり知らないけど、ワダくんは新くんの当てがきなのかな?ってくらいピッタリな役に思えた。

(ちなみに新くんが準くんのこと「準ちゃん」って呼んでるのすごくかわいい。)
(あとカテコの物販紹介で「ご購入」を「ごきょうにゅう」と噛んでた新くんすごくかわいい。)


あと、コムロ先生のツンデレどうにかしてほしい。そのツンデレめちゃくちゃ癖になりそう。
可愛すぎて愛くるしいです。
コムロ先生、愛想なくてクールで怖い印象だけど、事務所のみんなといるときってなんであんなコミカルで笑えちゃうんだろう。
やっぱコムロ先生自身がみんなに心を開いているからなのかな。素敵な仲間すぎる。


劇場の新宿シアタートップスはじめてだったけど、小劇場のキャパもたまにはいいなって思った。
ただ、前の方が男性で大きくて0番丸かぶりだったので席の位置は注意……………


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