兎にも角にも、アイデアを昇華させたければ「人に話すこと」
2019年4月に書いたnote。多少の手直しをして再掲載します。そして色々な人に伝えたい。「アイデアは人に話して発展する」
私の周りにも多いのですが、アイデアを議論している場なのに、アイデアを話してくれない人がいる。まだ未完成だから話してくれない人がいる。恥ずかしいのか、それが美徳なのか、不言実行とでも言いたいのか理解できないけど、そういう人が多い。そういう人は議論には次からは呼ばない。
アイデアは「人に話して」発展する
人に話すのは必ずしもその人に答えを教えてもらうとか、アイデアを聞くということが目的ではない。たとえ、相手がその道の大家であってもである。そうでなくて、話すことで自分のアイデアを磨く、不備に気づく、触発されて所しいことに気づく、そして、それを人に納得させる筋書きを作る練習をするわけである。英語では「サウンディング・ボード(sounding board / 音の反射板)になってくれるかい?」という言い方をする。
「独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則」より
金出武雄著「独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則」
目次
第1章 素人のように考え、玄人として実行する
―発想、知的体力、シナリオ
(遊び心の発想;なんと幼稚な、なんと素直な、なんといい加減な考えか ほか)
第2章 コンピュータが人にチャレンジしている
―問題解決能力、教育
(コンピュータが人にチャレンジしている;人もコンピュータも計算する機械である ほか)
第3章 自分の考えを表現し、説得する
―国際化時代の講演・会話・書き方の技術
(説得する―黙っていてはわからない;前置きなしに話す―こう言えば、ああ思う ほか)
第4章 決断と明示のスピードが求められている
―日本と世界、自分と他人を考える
(日本に求められるのは「知のスピード」である;インターネットが社会を再構築する ほか)
アイデアを昇華させる唯一の方法
アイデアは人に伝え、わかってもらえなければアイデアではない。
アイデアを練る方法は、アイデアを人に語り、そのやりとりの反応を見て、良いアイデアか確認し、上手く行けばその人から関連した知識を得ることもできるし、不足している面も修正することができる。
兎にも角にも、アイデアを昇華させたければ「人に話すこと」これにつきる。
アイデアを人に話す。
アイデアを自分の脳から外にだす。つまり人に話す。
外に出す前は、素晴らしいアイデアと思い込んでいても、人に話すと色々突っ込まれる。
貴方が「〇〇はすごいアイデアなんですよ!」と言えば、相手は「理由は?」と聞かれる。貴方はその理由にちゃんと答えなければならない。
そのやり取りのなかでアイデアは昇華されていく。気が付かない点に気が付かせてくれる。
盗まれるアイデア?
「アイデアを人に話すと盗まれないか?」という「問い」に金出武雄さんは以下の3つのパターンで分けて考えてみようか?と答える。
1. 相手はそのアイデアを既に思いついていた。
もともとアイデアを思いついていた。ゆえに損害も何もない。せいぜい、相手から、「君も同じアイデアを後から思いついたんだね。」と思われる程度である。
2. 相手はそのアイデアを思いつかなかった。でも何も行動しなかった。または行動したけど失敗した。
これもなんの損害もない。相手が先に何かをやろうとして、失敗していたのなら、貴方が上手くできれば相手は尊敬するだろう。
3. 相手はそのアイデアを先に思いつかなかった。でも先に行動し、成功してしまった。
一番まずい?
でも相手はそのアイデアを思いつかなかった。だから貴方より後から考えたということだよね?
つまり後から行動したということだ。そして成功した。
何を意味するか?
これは相手の方が頭もよく行動力あったということだ。結論は言っても言わなくても、いずれ相手が勝つ。貴方に勝ち目はほぼないから、諦めなさい。
もう一度言うけど「諦めなさい。」
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Photo by Bekir Dönmez on Unsplash
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