見出し画像

「スター・ウォーズ」は結構ショボい・新たなる希望編

スター・ウォーズの原点とも言えるエピソード4から6の3本(新たなる希望、帝国の逆襲、ジェダイの帰還)を、批判的に扱うと、必ずそんな事はない、如何に4~6が凄かったかという反論が来る。

例えば、昨日(12月23日)、自分はツイッターでこう呟いた。

こうやって、あるテーゼ(ここではスペースオペラやヒーロー物はお子様向けだ)を勝手に自分で建てて、その観点から何かを否定するのは容易い。逆に言えば、簡単に自分でも反論出来てしまう。ああいうお子様向けの物を、大人向けのビジネスにしたからこそ、ジョージ・ルーカスは(スター・ウォーズは、etc……)偉いんだ的に。

あるいはこんな。

神話の時代から、親子や家族は揉めるもんだし(特にギリシャは強烈だよね)、だからその現実を踏まえて、論語的に道徳が説かれるわけだ。それがパンクの時代が経過したら、なぜか親子やら家族が仲良いのが当たり前になっちゃった。

例えば、邦画のインディーでよくありそうな、衰退した地方都市と家族の絆みたいな話。80年代前半までだったら、地方で揉めて憎み合い離散した家族は、それぞれ生き馬の目を抜く東京で再び出会って、また揉めた挙句殺し合ったりするわけだ。

ところが、最近の邦画はどうだ。家族は揉め事の気配を感じさせるものの、お互いを思い合って、東京に一旗上げに行く事もなく、地方都市で花畑かなんか拵えて、憎み合いの芽吹きどんなに多くとも、わずかな愛をわざわざ掘り起して確認して、ひっそり生きていくのでした的な話になったりする。

だからこそと書くのも変だが、ダース・ペイダーとルーク・スカイウォーカーは70年代産だからこそ、当たり前に揉めるわけだ。家族は仲が悪くて当たり前。愛と平和はどこにもありません。だからこそ、愛と平和は語られ続ける。

And each time I feel like this inside,
There's one thing I wanna know,
What's so funny 'bout peace, love, and understanding?,
What's so funny 'bout peace, love, and understanding?
いつだって同じ気持ちになるんだ
知りたい事はひとつだけ
ラブ&ピース、分かり合うなんて、幻想かい?
愛と平和、アンダースタンディングなんて、幻想かい?

やや蛇足な感があるが、「新たなる希望」で、すぐにでも思いつく、具体的にダメなところを二つ挙げておく。ひとつは、ラストのデススターへの突撃と破壊の演出。もうひとつは、ベイダーやオビ・ワンのライトーセーバー殺陣のショボさだ。

前者のラスト突撃は、誰がゴールド中隊で誰がレッド中隊(最終作でも話題になるんだが、ルークが乗るX-WINGはレッド中隊#5)だか、さっぱり分からないし、対するダース・ベイダーが指揮官の癖して、やたら前に出たがるのは、まだそういう設定だからしょうがないとしても、乗ってるベイダー用TIEファイターが、他とあまりカタチが違わない(しかも小さい)ので、他のモブTIEファイターと区別がつけ難い(この点は、エピソード7~9でカイロ・レンが乗るTIEファイターはモブTIEより大きく特殊なカタチをしていて分かり易い、つまり修正されている事からも、「新たなる希望」のダメさが証明されているのではないか)。

さらには後者の、ベイダーとオビ・ワンの殺陣のショボさと言ったら。ルーカス、わざわざ、三船にまでオファーかけておいて(オビ・ワン役を三船敏郎にオファーして断られたのは結構有名ですね)、何で殺陣にあんなに無神経なのか、さっぱり理解出来ないレベルだ。ライトセーバー、先っちょくっつけ合って、チョンチョンチョン。あれーオビ・ワン、超よえー。


次回『「スター・ウォーズ」は結構ショボい・シスの復讐編』
https://note.com/memo8/n/nd748da9806ac



サポートよろしく!