ケッカハッピョー

検査入院を終えて、1週間後。
検査結果を聞きにいく。

まあ、癌だろうってことはなんとなくわかってた。
最初のCTの結果で書かれていたし。

でも、あたしには1個大きな誤算があった。
治るって思ってた。
なんとか手術したり、治療したらさ、治るって。
だから、なんとなく結果を聞く前から悪い結果でも受け入れる準備をしていた。
とにかくやれること、やろうって。

先生は丁寧に図を描きながら、どこが悪いか教えてくれた。
今できる治療方法についても、わかった。
肝内胆管がんステージ4。
骨にいっぱい転移してたみたいでね、うん。もっとも悪いステージ。
手術でどうこうならないみたい。

ただあたしの頭をガツン!と殴った言葉たちは一生忘れない。

完治は目指せない。
確実にあたしの死因となる病気。
とりあえず1年生きることを目指す。
癌は共に生きる病気。
下手したら1ヵ月後に死んでもおかしくない。



あたし……死ぬんだ?
へ~~~~~~~~~~~~~~!!?!

涙は出たけど、思ったより冷静な自分。
看護師さんがやさしくするから、涙止まらない。
かわいそうな自分がかわいそう。

でも、本当にこのときの気持ちとして、
我が人生に悔いなし。そう思えた。

本当に好き勝手生きてきて、それだけは本当によかった。
美人薄命っていうし、なんかそれは悪くないかもね?くらいに思えた。
美しき者の宿命よ。

不自由な体で長生きするくらいなら、死んだほうがマシだって思う。

けど、ぽっくりいけないのが現実。
これからとりあえずやれる治療をやっていく生活が始まるのだから……。


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