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小説書くのに心がけてること。

言うて素人の作品作りに対する心掛けだから
戯言程度に捉えてほしい。

僕は基本的には音楽を作っていくことで生計の足しにしたりする程度には頑張ってきた。
音楽に夢中になる前は絵を描くことが好きだったし
目に見えないボヤッとしたモノを作る上でも初めに頭の中で絵を描いてみてそれっぽい世界観を再現するみたいな、結局お絵描きの延長で制作は続いてたように思う。

最近はとにかく依頼されたものに応える。
必要な要素をデザインしていくみたいなパズルゲームを解いていく感覚に近い。
これの弊害が、単純に自分のための音楽の作り方を忘れちゃったことにある。
初期衝動を忘れてしまったみたいな感覚が近いだろうか。
自分が想像したモノを生み出していく楽しみ方とか情熱が一旦落ち着いてしまった感覚というのが近いだろうか。
そう言った経緯もあって、小説みたいな長い時間軸の作品を描いてそれに音楽を当ててみようと言ったことを思いついて小話を書き始めたのがキッカケになる。

分からなすぎて「ベストセラー小説の書き方」とか類似したタイトルの本を幾つか読んだり
実際にボツでも何個か作ってるうちに思ったことがある。
面白さに必要な要素を幾つかまとめてみたい。

世界観、コンセプトは絶対に語らない、キャクターに持たせる。

自分で書いていて内容がクッソほどつまらんっと感じる瞬間が“キャラクターが語りすぎている”時だと思っている。
会話として演じさせる、物語の進行を喋らせるとかは最低限必要として、予め物語を通して伝えたい世界観、コンセプトをキャラクターに喋らせると寒気がする。
「こんな汚い世界は間違ってるよ!」的なクライマックスにありそうな文章があったとして
読む側からしてみると「そんなこたぁ読む側はだいぶ前から分かってますよ」という話になる。
紆余曲折、社会風刺、主人公の苦悩そう言ったモノを読み通すことで実際伝えたい「こんな世界あったら嫌だなぁ、間違ってるなぁ」みたいなモノを伝える方が白けないで済む。

ちびまる子ちゃんのトモゾウ爺さんも僕の中では、このお題のお手本になるサンプルだと思っている。
実際のさくらももこ氏のお爺ちゃんは割と意地悪な人だったらしい(事実は知りません。)
アニメ、漫画でみるトモゾウは孫を甘やかしまくるし、ちょっと間の抜けた爺さんだ
彼の存在、行動だけでも「こんなお爺ちゃんがよかったなぁ」と言った理想が見えてくるし
彼が、孫を甘やかしてあちこち連れ回すことで「懐かしい」と言った直接的なフレーズを使わせることなく世界観のレトロな雰囲気に貢献していると思う。
黒澤映画じゃないけど、いかにキャラクターに語らせないか。
文章で世界観を伝えるにあたって考えるポイントになっていたりする。

取材は徹底する。その際の感想はメモる。

“函館の空気は地元の新潟より澄んでいて重心が低い気がした。”
友達と喋っていて「いいフレーズやんなぁ」と言われたけれど
振り返ってみると、要するに実体験を具体的に伝える力が強いフレーズだったからだと思う。
「函館は空気が美味しかった!」というだけでは万人が語れてしまうフレーズになってしまう。
ではなくて、実際の取材、調べたことに対しての感想をそのまま述べることでリアリティがグッと増してくる気がする。
僕の大好きな嶽本野ばら先生も僕の比にならないほど取材をたくさん行っている。
まるで実体験を読まされているかのように錯覚するほどリアリティのある世界観で物語が進行していくし。
主人公とキャラクターのやりとりが生々しく描かれていく。
こういった物語のフレーズは想像力に頼るのでなく、圧倒的な取材と感想を溜め込んでいくとリアリティのあるフレーズをストックできる。

キャラクターの性格は文章に華を持たせる指針にする。

まだまだの境地だけど、なるべくキャラクターの生い立ち、性格は掘り下げることにしている。
と言うのもキャラクターのセリフは極力短くしたいという気持ちがある。
説明させたくないし、実際そんなベラベラ説明口調で喋る人が目の前にいたらそいつ嫌いになる笑
自然に喋らせるにはバックグラウンドが必要で、実際そのようなバックグラウンドとか性格があれば必然的に喋ることが限定されてくる。
自分がキャラクターをいくつも演じる上で悩まないための指針としてある程度キャラ設定、生い立ちなどは文章に書かないにしても掘り下げるようにしている。

プロットに命をかける。

もう8割これに尽きると思っている。
脚本家の方にジャッジしてもらう時もまずプロットを提出したりしていた。
話の本筋、骨格としてまずこれが面白いかどうかで全てが決まるほど。
僕が考えるプロットは「コンセプト」「世界観」「物語通して伝えたいこと。」の三つを含んだ上でのあらすじを組み上げていく。
正直これが育てるのに時間がかかる。
プロットができてから、取材をすることもあれば。
逆にわからないところがどんどん出てきて、取材をしてさらにプロットを書き直す。
これを延々にぐるぐると繰り返すこともざらにある。
このプロットという骨格が太ければ、強ければと言うほど、作品がグッと育つし、育つ伸び代ができてくると思う。

以上を踏まえて資料を沢山作成して一つの小説として話をまとめている。
ともかくプロットで骨格を作ってが本当に時間がかかる。
この精度の高いプロットの生産性を上げるのってほんと数こなすしかないのかなぁと思いつつ、何か良いトレーニングやら習慣があるならぜひ教えてほしい。。。😇

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